A BAD FRIEND 平成16年9月1日
ああ言わなくても
   交遊録
BAD32
これがオイラのバカ・トモダチだ!
みつぐばあ
(住所・不定 年齢・不詳 職業・不明)

みつぐばあの、「ばあ」というのは、お兄さんとか兄イとか、
そういう意味で、目上の男の人に対して言う尊敬の言葉で、
決しておばあさんという意味ではない。
まあ、だからこの人も、オイラよりは年上で、
ババアではない。れっきとしたジジイである。

隣町の山の中に住んでいて、
イノシシを飼っている。
ミツバチも飼っている。
炭焼きもしている。
米も自然農法でつくっている。
うなぎ屋もしている。

露天風呂が好きで、
ときどき、うちの極楽湯に入りに来る。
来るときは、たいてい、
しし肉か、うなぎをお土産に持ってきてくれる。
だから、しばらく顔を見せないと、
こっちから電話する。

オイラの養蜂の師匠だ。
うちの和蜂は、結納金無しでここから
嫁入りしてきた。それはいい嫁で、
よく働く。
イノシシも飼うなら持って行ってよかよ
と言ってくれるが、いや、
肉だけでいいですと断っている。

イノシシのような顔をしているが、
人はすこぶるいい。
無口で、なかなか口を開かない。
余計なことは言わない。
黙って焼酎を飲む。
滅多に笑顔も見せない。
そこがいい。