自給自足・半農半漁・晴耕雨読の物語
自給自足で


45 接ぎ木のこと (木の手術)

普通のミカンの木を早生のミカンにしたいとか、
渋柿を甘柿に替えたいとかいうときに、
接ぎ木をすれば、元の果物とは違ったモノができる。
我が家のミカン、甘柿、サクランボ、キウイ、山桃などの
いくつかは、そうやって接ぎ木したものだ。
じゃあ、お前のバカな頭も接ぎ木してもらえばいいのに、
と言われても、それはできない。
ひとつの木に1種類とは限らないから、たとえば、
うちの畑にある1本のミカンの木は、
ひとつの木に、レモン、ユズ、デコポン、ダイダイが実る。
その技術については、佐藤師匠の受け売りを書く。


まず、ナイフをきれいに研がなくては仕事が出来ない。
ひげが剃れるくらいていねいに研ぎ上げる。
元木の枝を切り落とし、そこにナイフで切れ目を入れ、
その切れ目に新しいホギを差し込んでテープで
固定する。
作業的にはそれだけなのだが、これがなかなか
簡単ではないんだな。


新しく接ぐ枝をもらってきてバケツの水につけておいたら
「ダイコンに差しておかんばダメ」と怒られた。
その枝を6〜7aくらいの長さに切ってホギをつくる。
ホギを両側から斜めに薄く切れというので切っていたら、
ただ切ったのではダメ、とまた怒られた。
芽を2つ残して切れとのこと。
「だめな芽もあるから注意して」と言われたが、
こうなるともうワカラナイ。
切ったホギは濡れ雑巾に浸しておく。
元木の枝を切るのも、切るにふさわしい場所がある。
切り込みを入れる場所も適不適があって、
その場所の見極めもむずかしい。
ホギを差し込んだら専用のテープを巻く。
荷造り用のGテープでは? 「ダメ!」
何重にも巻いてがっちりと固定させる。
少しでもずれたらツガらないのだという。
スズメなんかに止まられてもアウトとか。


接いだ木は強い日差しを嫌うので、白い塗料を
塗っておく。
「普通の白いペンキなら持ってます」と言ったら、
ダメ、農協で買ってこんば!
と、だめ押し。