平成17年6月10日 Vol 126
よかさ!
男の料理
 いつかこういう日がくるかなと、思っていたようなふしがないではなかった。その一方で、いやまさかそんなことはないだろうと決めつけていたようなところもあった。
 それが、来てしまった。いきなり、料理をやってみようと思ってしまった。
 きっかけはバカらしく単純で、南イタリアを旅してみたいと前から思っていて、これは来年か再来年かに実現させようと思っているのだけれど、たまたまその南イタリアを特集した雑誌を読んでいたら、うまそうなパスタの写真がずらっと並んでいて、それを見ていたら自分でつくってみたくなってしまったのだった。
 
 で、やってみましたよ。
 まず、長崎市内まで出かけて書店で料理の本を買って来ました。
 『男のイタリアン』(定価680円)と、『スパゲティ大好き!』(定価800円)。合わせて1480円の投資。ま、授業料と思えば、そう高いものではないでしょう。
 君子さんは毎週木曜日、ミニデイサービスのお仕事でお出かけするので、その日を決行日と決めて作戦を練り、敵が車で出かけたのをしっかり見届けてからすぐに台所に突入しました。あらどうしちゃったのとか、なによいきなり気持ち悪いとか、いろいろ言われるのが嫌だから、こっそり内緒でやろうというコンタン。 
 なにせ、63歳になるまで台所にはいっさい近づかなかった身。何がどこにあるのかまったく分かりません。まあ、それにしても、どうしてこうも台所にはモノがいっぱいあふれていて、しかもほしいモノが見つからないようにできているのでしょう。
 さんざん引っかき回して、スパゲティーニの束、トマトの水煮缶、オリーブオイル、にんにく、赤唐辛子を見つけました。本を見たら、これにあとベーコンと、パセリと玉ねぎがあれば、『アラビアータ』という料理ができそう。畑へ飛んでいき、玉ねぎとパセリを採ってきました。冷蔵庫を探しまくりましたがベーコンはありません。豚肉とハムがあったのでそれを代用することにしました。男の料理はあるものでつくればいいのです。
 
 まず、トマトソースをつくります。
 材料は、オリーブオイル50cc、にんにく小1かけ、玉ねぎ3分の1個、トマト水煮缶400g、塩適宜、こしょう適宜。下ごしらえ:にんにく、玉ねぎはみじん切りにしておく。ナルホド。
 作り方。
 1、にんにくを炒める。フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくを軽く炒める。
 2、玉ねぎを加えて炒める。焦げ付かないように木べらで混ぜる。
 3、トマト水煮缶を加えて煮込む。約10分。
 4、塩、こしょうで味を整える。よし分かった。
 
 →玉ねぎは涙が出ると聞いたことがあるので、遠くに置いて手を伸ばして包丁を叩く。にんにくと玉ねぎは別々に入れるとあったがつい一緒に入れてしまった。トマトの水煮は量が量れず後で調べたら半分くらいしか入れてなかった。塩とこしょうは、塩こしょうがあったのでそれを使ったが、その容器の穴が大きくてドバッと入ってしまった。色は薄めだけど味はしょっぱめ。でも、とりあえずできた。
 
 つぎに、パスタを茹でます。
 直径1、6ミリのスパゲティーニは茹で時間約9分。でも、茹で時間の2分前くらいが「アルデンテ」とのこと。アルデンテってなんだ?
 1、深い鍋にたっぷりと水を入れ、沸騰させて塩を入れる。
 2、パスタを入れる。タイマー7分にセット。
 3、トング(自分でつくった)で混ぜながらグツグツ茹でる。
 4、タイマーが鳴ったので1本すくって食べてみる。
 5、よさそうなので、ザルにあける。
 
 →ザルが見つからないので焦る。どうしても見つからないのでまな板の上にぶちまける。
  

 同時進行で、「アラビアータ」をつくります。
 材料は、オリーブオイル大さじ2、にんにく小1かけ、赤唐辛子3本、玉ねぎ2分の1個、ベーコン4枚、パセリ適宜。下ごしらえ:にんにく、玉ねぎはみじん切りにしておく。赤唐辛子は種を抜いて小口切りにしておく。ベーコンは千切りにしておく。
 作り方。
 1、フライパンにオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子、玉ねぎ、ベーコンを入れて火にかけ、    中火で炒める。
 2、トマトソースを加え、沸騰したら火を止める。
 3、茹でたパスタを加えて軽くからめる。
 4、塩、こしょうで味を整える。
 5、器に盛り、パセリを散らす。よーし楽勝だ。
 
 →同時進行にしたのがまずかった。もたもたしているうちにタイマーが鳴ってしまったので大騒ぎ。パスタをあけるザルがない、トマトソースが沸騰する、盛りつける皿を出すのを忘れてた、参考書の本が床に落ちるで、パニック状態。
 と、ドタバタ汗ダラダラ頭クラクラではあったが、でも、完成したぞ。
 記念すべき父ちゃんの料理第1作目。男のイタリアン、「アラビアータ」。
 アラビアータとはイタリア語で、「怒りんぼう」という意味だそうで、赤唐辛子を多めに入れたソースのピリッとした刺激と真っ赤な色が、「怒りんぼう」を連想させることからこの名前が付いたとか。(『スパゲティ大好き!』 葛西麗子著・成美堂出版より)。
 怒りんぼうなんて、父ちゃんにぴったりで名前がいいじゃないか。

 →パスタは、二人分160gと書いてあったので80gにしようと思ったが、なんだかうまくできそうな予感があったので110gほどにした。さて、盛りつけてみると、やたらソースが多い。そうか、本を見ながらやったら材料はすべて、「二人分」だったんだ。いけねえ、いけねえ。
 
 天気がいいので、庭のテーブルで食べる。その前に写真を撮ろう。
 なかなかうまい。ちゃんとできてる。なんだ、料理なんてカンタンじゃん。いや、ちょっと辛すぎるな。
 でも、せっかくだからおかわりもペロリ。海を眺めながらコーヒーを飲んで、イット ワズ デリシャス。いや、イタリアだったら、オッティモ! か。
 
 味をしめて翌日は、「いかのトマトスパゲティ」をつくりました。
 次回は、カルボナーラかペペロンチーノに挑戦します。
  
 〈どーもです〉
 【風に吹かれて】で、この料理初挑戦のことを取り上げ、「アルデンテ」と書くところを、いつものおふざけでわざと、「アンダンテ」とぶちかましたら、7名ものひとから、「間違ってますよ」のご指摘を受けました。大変失礼致しました。ときどきこういう受け狙いをやりますので、真面目に受け取らないようくれぐれもご注意ください。
 それから、写真を見て、「ぜんぜんうまそーじゃない」とか、「ほんとにうまかったの、ほんと?」とかの声も届きました。そういうことを言うひとには、遊びに来てもつくってあげません。