平成17年12月14日 Vol 134
よかさ!
ぎっくり腰でわかったこと。
 デジカメ日記では連日、無様な姿をお見せいたしまして大変失礼いたしました。
 皆様には暖かいご厚情をいただき誠にありがとうございました。ひとが苦しんでいるのを知りながら、見て見ぬ振りする冷たい御仁も約十数名おりましたが、大方は優しいお見舞いのお言葉をかけてくださいました。ほとんどは言葉だけで、お見舞いの品は極少数でした。でも、言葉だけでも心より感謝申し上げます。お陰様で、すっかりではないですが少し快復いたしました。いや、たまにはこういうこともするもんですな。いろいろな発見がありました。ぎっくり腰をしてつぎの7つのことがわかりました。
1、心優しいひとが多い
 みなさん、とても優しい。「無理をしちゃいけませんよ」「神様が休めと言ってくれているんです」「つらいでしょうが頑張ってください」「近くならみかん採り手伝いに行くんですが」「心配してるぜ」「ご自愛ください」などなど。いいですねえ。持つべきは友だち。涙ほろほろでござんす。
2、意地悪なひとがいない
 父ちゃんは、普段元気な友だちが入院したりすると面白がってよくいたずらしては楽しむ。たとえば、酒好きの友だちが町立病院に入院して3日も酒を飲んでないと聞くと、お見舞いに松竹梅を1本持って行ったり、盲腸で入院した友だちには、格別面白い話を5つほど聞かせて腹をよじらせたり。そんなことばかりやってきた。
 そういう意地悪なひとがこの辺にはいない。それは少しさびしいことでもあるのだが。
 いやひとりだけいた。デジカメ日記に、「外を歩きたい」と書いたら、「おれはきょう昼休みに近くの川縁を散歩しました。若いきれいな女の子が大勢いて楽しかったです。ははは」と書いてきた。うん、こういうのは、いいな。
3、知ってて黙ってるひともいる
 HPをよく見てくれているか、あるいはたまにしか見ないかというのはなんとなくわかるもの。その見てくれているひとのなかに、知ってて黙っていると思われるひとがいるのだな。この心理が父ちゃんにはわからない。「おい、大丈夫かい」くらい言ってくれてもいんでないかい。忙しいのかな。寝込むとヒガミっぽくなるのもわかった。
4、黙ってられないひともいる
 逆に、こういうときに黙っていられないひともいることがわかった。いままで、一度もメールをくれたことがないひとから、何通もお見舞いメールをいただいた。それも全員知らないひと。でも、ほとんどのひとが、「毎日、HPを読ませてもらってます…」と書いていた。
 みなさん、たいていぎっくり腰の経験者で、いろいろ貴重なアドバイスをしてくれた。
 そのなかにひとり、「わたしは、元柔道整復師をしてました」というひとがいて、「デューク更家の腰痛体操と、もうひとつ、琴光喜のそんきょの姿勢でひざを開閉し、スッと立ち上がる動作を2〜3回やるといい」と教えてくれた。これはなかなか興味深く、参考になってよかった。
5、ぎっくり腰には治療法がいっぱいある
 実は今回、みんながいろいろ治療法を教えてくれてとてもうれしかったのだが、一方で、大変に困ったことにも直面したのだった。それぞれがよしとする治療法が、まったくさまざまだったからだ。さまざまだけでなく、おいおいどっちなんだと正反対の治療法が混在した。とにかく腰を温めろ、いやすぐ冷やせ、絶対安静にしろ、いや動かしたほうがいいんだ、などなど。みんな体験談なのだという。教えてくれた治療法はみんなやってみた。お陰で5日目にはそろそろと歩けるようにはなったのだが、みんな試してみたので、どれが効いたのかがわからない。
6、ぎっくり腰にはタラバガニが効く
 札幌からタラバガニを送ってくれた悪友がいた。タラバなんて何十年も見たことがなかったのでびっくりした。びっくりしタラバカニ元気になって、それでぎっくり腰が治ってしまった。こういうのが効くんです。
7、錆びついた鉄人
 カラダは鍛えあげた年数と同じ年数だけ貯金は効くけど、それを過ぎたらそれまでの貯金はゼロになってしまう。という話を何かの本で読んだ記憶がある。父ちゃんもトライアスロンで約10年間、徹底的に鍛えた。考えたらことしでその年数が切れている。そうなのだ。それでカラダが錆び付いたということなんだ。錆びついた鉄人。アイアンマンではなく、とうとうブリキマンになってしまったということなんだ。 


久々のヒット
 あーあ、おれもブリキマンかと落ち込んでいたら、久々の朗報。小学館の『駱駝(らくだ)』という雑誌へ書いたエッセイ&フォトが優秀賞に選ばれたとの知らせが届いた。カラダは錆びちゃったけど、ペンのほうはまだ錆びちゃいなかったか。へへ。 

ナマコ漁解禁
「絶対やめたほうがいい」「ぎっくり腰はクセになりますよ」とみんなに忠告されたけど、バカだから解禁と聞いて家の中でじっとしちゃいられない。コルセットなんて持ち合わせてないのでさらしを巻いて、降り始めた雪の中、いざ出陣。おい、番傘ねえかと言いたい雰囲気だったが、高倉健じゃないのでそういうことは言わないで、「じゃ、どんなことがあっても1時間だけね」と決めて船を出し、さっと捕ってさっと逃げてきた。短時間の漁にしてはまずまずの収穫。でも、やっぱり忠告は正しかったようで、きょうはおこたでお休み。イテテ…。