平成18年1月1日 Vol 135
よかさ!
謹賀新年
 あけましておめでとうございます。
 旧年中はいろいろとお世話になりまして、ありがとうございました。
 本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 
 さて、なんでございますな、正月てえものはどうも、なかなかいいもんでございますな。朝風呂につかって朝酒。朝っぱらから飲んでも、誰からも文句は言われない。大村湾に昇るでっかい初日の出を拝んで、着物を着て暖かい掘り炬燵にへえって、友だち(いい友だち)からもらった大吟醸なんぞをいただく。食卓には、手作りのおせち料理がずらっと並んでいる。うにやなまこはてめえで捕ったからわかるけど、普段お目にかかれないまぐろや数の子なんかもある。(めでたい)だとか(よろこぶ)だとかの料理も重箱に詰まってるってえやつで、これをはじから順につついていく。
「おい、もひとつやろうじゃねえか」なんて、差しつ差されつで。そうこうしているところへ年賀状がドサッと届く。こっちはまだ一枚も書いてない。おれも書かなきゃと思いながら、大吟醸ですっかり出来上がってるからそのまま寝てしまう。 
 目が覚めりゃもう、3時だ。下駄を突っかけて庭で日向ぼっこ。正月だってえのにぽかぽか陽気だ。ああ、暖けえのはいいなあ。正月から雪下ろしじゃやだもんなあ。家があるってえのも、おせち料理が食えるってえのもありがてえ。寒空にマンション追い出されたり、世界には満足におまんまも食えない子どもたちも大勢いるという。可哀想だがどうにもならない。
 まあ、むずかしいこたわからねえが、せめて恵まれてる分、一日一日を大事に生きようじゃねえかと思う。愚直にな。お天道様に感謝してよ。
 それにしても、ことしもいい正月だ。穏やかで、暖かくて、ゆったり、のんびり。酒もうまいし、ねえちゃんはいないが、それは我慢して、またひとっ風呂浴びて飲み直そう。年末はよく働いたからなあ。正月くれえはのんびりしてえもんだ。ほんと、師走は忙しかったぜ。
 そうだ、師走で思い出した。師走ってのは、いままで「師=先生が走る」だと思ってた。淫行だ、セクハラだ、殺人だとかで先生が警察に追いかけられて逃げ回るんだと思ってたら、違うんだってね。12月の寒い時期になると、あちこちで年寄りが倒れて坊主が走り回る。「師=僧侶」なんだって。いい年していままで知らなかったが、友だち(いい友だち)が教えてくれた。悪い友だちは、こういうことは教えてくれない。おめえのことだぜ。

コテツをよろしく
 その師走の大晦日に、金子一家では家族がひとり増えた。成田にいる二男・健介に、長男が誕生したのだ。大晦日の朝、8時頃電話が入った。「生まれたよ。2776g。母子とも元気。名前は『鉄』。アイアンマンの鉄。親父から一字もらったよ」。
 昨年の大晦日に入籍してからドンピシャ1年目の快挙。写真の帽子は3年前、還暦祝いに二男がちゃんちゃんこ代わりにくれたものだ。
 夕方、写真付きのメールも入った。「金を失うと書いて…【鉄】。カネコ テツ。通称・コテツ。おとなしい子です」だって。
 金持ちにはなれない。これは金子家の家系だからしょうがない。長男のところ、長女のところに次いで3人目の孫。みんな男だ。なに、先が思いやられるってか。そうだな、ジイジに似ちゃったらな。