平成19年2月15日 Vol 151
よかさ!
介護保険。
 ついに来たのね、という感じ。介護保険被保険者証が届いた。
 ◆介護保険はみんなで支える制度です◆長崎市にお住まいで65歳以上の方に介護保険被保険者証をお送りしています。介護サービスをご利用される場合は要介護認定を受けることが必要です。要介護認定申請時には介護保険被保険者証が必要ですので大切に保管しましょう。などと書いてある。
 へー、そうなんだ。4月で65歳だもんなあ。じゃ、大切に保管しときましょう。
 そう言えば、近頃、友だちから来るメールは病気の話ばかりだ。やれ糖尿だ、痛風だ、なになに結石だ。透析だ、カテーテルだ、メタボリックだ。肉はダメ、マグロのトロも食えない、酒も医者から止められた…。本当に、病人だらけになっちゃった。
 高校時代からの悪友のひとりが入院したと思ったら、同じ同窓生の仲間内で、おれもおれもと病気自慢大会が始まった。
「自慢じゃないが、おれも高血圧、糖尿病、腎臓病、ヘルニア(脱腸)の手術もしたし、通風もしたし加齢によるガタがいっぱいできている」
「おれも前立腺ガンのバロメータ(PSA)がグレーゾーン超え、一昨日の検査で、半年に一回の検査を二ヶ月毎にして、四月の検査で数値が悪かったら、チョッキンも有りと言われた」
 去年の10月にはみんなで集まって飲んだばっかしなのに、半年も経たないうちになんだかみんなスゴイことになっちゃってる。父ちゃんは左肩が痛くてヒイヒイ言ってるが、その程度じゃ仲間に入れてもらえそうもないな、どうしよう。

逃げられた?
 行ってきます、と同居人が上京して3日も家を空けてくれた。3日も空けられたら、たまったもんじゃない。介護から見放された独居老人は毎日、慣れないおさんどんでわびしい孤食。
 行き慣れないスーパーへ出かけ、かごの中に、もやし(突然、もやし炒めを思いついた)を入れてたら、顔見知りのオバサンから、いきなり、「母ちゃんに逃げられたと?」と声を掛けられた。
「そう、遊んでばかりで働かないから、逃げられちゃった…」
「自転車ばかり乗ってるからやろう。ハッハ」
 (よく見てるよなあ。うっかり自転車にも乗れねえな…)
 続いて、お肉関係のコーナーをのぞいていると、こんどは別のオバサン。
「あれ、珍しかねー。母ちゃんはどぎゃんしたと? 逃げられたと?」
(おいおい)
「ハハ、そうなんです。まいっちゃいますよ。買い物も料理もしたことがないんで…。あ、すみません。ちょっと教えてください。この焼き鳥はどうすれば食べられるんですか」
「そりゃ、チンすればよかたいね」
(そっか、それじゃこれ買おう)
 あと、食パンとウインナーと刺身と牛乳を買って、と。焼酎はあるし、野菜もあるから、これで3日はもつだろう。いまから、いざというときに備えて勉強、勉強。 

Are you happy?
 勉強と言えば、1月から英会話を習っている。
 いまさら英会話もないだろうけど、いや、いい先生を見つけちゃったので急遽、思い立って始めることにしたのだ。なにが、どこがいい先生かというと、そうなんです、若くて美人なのです。
 父ちゃん、いままで海外にはずいぶん行っているが、ずっと壊れた英語しかしゃべってこなかった。ていうか、ちゃんとした英語が話せない。それでまあなんとか通してきたのだけれど、ずっとそれが劣等感となって、しくしくと心の底にわだかまっていたのだった。そこで遅まきながら一念発起したというわけ。ま、こじつければね。
 Hi,Kazue.(と言って来るので、この時とばかりハグをする)
 How have you been?
 just fine, thanks.(と応えながら、出来るだけ長くハグの状態を保つ)
 
○○, how about you?
 なーんてね、やってるわけですよ。駅前留学なんかでなく自宅留学の無料出前レッスン。毎週木曜日の午後。
 I’m happy.ね。