平成19年7月15日 Vol 157
よかさ!
台風4号。
 7月の台風としては観測史上最強といわれた台風4号。いつもながらお見舞いメールをたくさん頂きましたが、幸い直撃は免れ大きな被害はありませんでした。ご心配ありがとうございました。
 しかし、聞くところによれば、大変な被害にあった諫早大水害はいまからちょうど50年前、長崎大水害は25年前で、ことしはなんと長崎にとっては台風の節目の年なのだとか。ありゃま、そりゃ大変。ひとつ過ぎたといって安心なんかしてられないんだ。 


晴耕雨毒。
 台風が去ってようやく晴れ間が広がったけど、7月に入ってから雨雨雨。ずーっと雨で、漁も野良仕事も出来ないから毎日、雨の音を聞きながら読書。朝食を済ませて新聞をたっぷり1時間かけて隅から隅まで読んで、昼まで読書。簡単な昼食を摂ってまた読書。本は嫌いじゃないからいいんだけど、自転車もジョギングもできないから、カラダに毒。
 子どもの頃、本を読めば頭がよくなると聞いてよく読んだけど、あれは迷信だったのか。読んだ割にはたいしてよくなったとは思えない。それとも読んだ本が悪かったのか。『カラマーゾフの兄弟』とか、『車輪の下』、『夜明け前』とか、『坊っちゃん』など、世界文学全集、日本文学全集もひと通り読みこなしたのになあ。そう言えば、みんな中身は忘れちゃってる。
 いまだって、読んでる割には、ろくなもの読んでない。だから、一向にアタマはよくならない。
 ちなみに、7月読んだ本。
 
 鬼海弘雄の『東京夢譚』☆☆☆☆
 T・ジェファーソン・パーカーの『サイレント・ジョー』☆☆☆☆
 プリーストリーの『夜の訪問者』☆☆☆☆
 白洲正子の『手をめぐる四百字』☆☆☆☆
 トマス・クックの『緋色の記憶』☆☆
 志水辰夫の『行きずりの街』☆☆☆
 マガジンハウス編の『赤木圭一郎写真集』☆☆☆☆
 ロバート・キャパの『ロバート・キャパ写真集』☆☆☆
 加島祥造の『求めない』☆☆☆☆☆
 吉田兼好の『徒然草』(読書中)
  
求めない。
 上記5つ星の、『求めない』(小学館)。これ、詩集なんだけど、よかったなあ。
 東京の悪友Y君が贈ってくれた。
 出だしのところだけちょっと紹介するね。
 
 求めない──
 すると
 簡素な暮しになる

 求めない──
 すると
 いまじゅうぶんに持っていると気づく

 求めない──
 すると
 いま持っているものが
 いきいきとしてくる

 求めない──
 すると
 それでも案外
 生きてゆけると知る

 求めない──
 すると
 心が静かになる

 こうやって、ずーっと、「求めない──」が続くんだけど、「すると」、心が豊かになることがいろいろあるってことに気づかされるの。ね、なんだかいいでしょ。