平成14年1月31日 Vol 36
還暦祝い
 「還暦なんて冗談じゃねえや」と、若ぶっていたら、佐藤師匠がやってきて、「祝いをせんばねえ」とおっしゃる。「なんのお祝いですか」ととぼけると、「ことし、還暦じゃろう」と、ちゃんと知っている。
「やめてくださいよ。たのんますよ」と逃げたが、つかまってしまった。師匠は、こういうのに結構、うるさいのだ。「こんどの日曜日、来るけん。なんもせんでよかよ。ぜんぶうちで用意してくるから」。
 夕方、5時頃来るというので、それまでに片づけようと、ミカン畑でたい肥をやっていたら、4時に来た。あやや、背広を着てる。幸子さん(奥さん)も化粧なんかしちゃって。「こりゃまた、どこのお嬢さんかと」とからかうと、「早う、上がらんね」と怒られた。
 「チヌが網に入ったから、料ってきた」。ウヒャー、でっかいクロダイが2匹も。活きづくり。まだ、ピクピク動いてる。そのほかに、クロ(メジナ)と、寒ボラの刺身。ナマコとウニ。なますと押し寿司も。
 谷口さん夫妻も、酒を2本下げて現れた。ちょっと遅れて弟子の大八木夫妻がやって来た。皮からつくったという水餃子と、鶏のワイン煮が加わった。飲めや唄えや、いや、歌はなかったけれど、囲炉裏を囲んで夜が更けるまで、大いに盛り上がったのであった。
 親戚からは、赤いセーターが届いた(チャンチャンコじゃなくてよかった)。トライアスロンの仲間、飯田ちゃんは、しゃれたブルゾン、ウインドブレーカー、レインウエア、タートルネック、ポロシャツを送ってくれた。ぜんぶ赤づくし。「海と空の青と、金子さんの赤。コーディネートは、こーでねーと」だって。笑うよね。
 「60歳か…」。
 
執筆活動
 古い友人から電話が入った。10年ぶり。昔、ハワイでお世話になった。
 「原稿を書いてくれないか」とのこと。書くのはやぶさかではないが、8000字と聞いて
ちょっと引けた。父ちゃん、長い文章は苦手。でも、世話になっている手前、断り切れな
い。というよりも、いまの父ちゃん、来るものは拒まずで生きている。
 流れるまま。これでやってる。で、ただいま、執筆活動中。
ウイルス
 コンピュータ・ウイルスでひどい目にあった。親切のつもりがあだとなって、砂を噛む思いをしたので、最新のウイルス防除ソフトを購入しインストールしたら、これがパソコンと喧嘩。メールの送信ができなくなった。にっちもさっちも行かなくなって、パソコンの先生(友人T君)を呼びに言ったら、体をこわして町立病院に入院中とのこと。病院に行って連れだし、修理してもらった。コンピュータはなおったが、T君は引き続き入院中。
取材攻勢
 またぞろ、取材攻勢にあっている。
 日テレが電話をしてきた。「もう、いいです」と断ったら、「上司と相談して」と言ったきり。あきらめたみたい。NHKからも来た。「この前、NHKには出ましたよ」と伝えた。さて、どうなるか。
 講談社からも、本にしたいからと取材が入っている。
 この前取材に来た地域の小学校の先生が、写真を撮らせてください、と言ってきた。発表会でスライドに映すのだという。もう、好きなようにしてください。ハイ、チーズ。
 母ちゃんにも来た。NBC長崎(ラジオ)が、男女共同参画社会の番組で、地域で活躍するボランティアの女性を紹介するのだという。取材を受けるのもボランティア。
世田工
 新聞を読んでいて、「えー!」と声を上げてしまった。
 「あかね空」で直木賞を受賞した、山本一力氏の出身校が、「世田谷工業高校」と出ていたからだ。父ちゃんの母校だよ。卒業以来、その母校の名前を見たことは1回もなかった。つまり、有名人は出ていないということだな(父ちゃんをのぞいては)。
 新聞によれば、山本氏は7つ年下ということだから(まあ、そうじゃなくても)、まったく関係はないけれど、ただ驚いた次第。
うそばかり
 テレビのニュース、もう、見たくない。
 輸入肉のすり替え。ラベルの張り替え。言った、言わないの国会ごたごた騒ぎ。
 ♪何から何まで 真っ暗闇よ
  すじの通らぬ ことばかり…
    いまの世の中、右も左も、真っ暗闇じゃござんせんか。