平成14年7月24日 Vol 55

 7月21日、東京より1日遅れて、長崎も梅雨が明けた。
 ジュジュジュ、ジュルジュルジュル、朝からクマゼミが大合唱。朝顔が屋根まで伸び、アゲハが舞う。
 一気に強さを増した日ざしは、外へ出る気力を失わせる。もう、夏休みにしよう。年を取ったら体を大事にしなくっちゃ。ゆったりとコーヒーを飲んで、きょうもハンモックで読書だ。夏は晴読雨耕に限る。
 積乱雲に向かって、母ちゃんは畑へ出て行く。日に焼けないように完全武装。手には鎌。よくやるなあと感心する。「暑くないの」と声を掛けると、「暑くないわけないでしょ、夏なんだから」と睨まれる。
 この頃は、寝ころんで本を読んでいると、決まって眠くなる。なぜだろう。
 庭先をオニヤンマが行ったり来たり、超然と泳いでいる。母ちゃんが、切ったスイカを持ってくる。ガブガブと食べ、ペッペッと種を飛ばし、本を読んでまた眠る。
 カナカナカナ、やがてヒグラシが鳴き、オーシンツクツク・モーイーヨーで目を覚ますと、庭は陰って赤とんぼの群れ。露天風呂に火をつける。あとは、湯上がりのビールを待つばかりだ。
田んぼの草取り
 近所のバア様がやって来て、「土用の草取りゃ肥やしいらず」って言うとぞ、と教えてくれる。「今の時期に草を取っておけば肥料をやらなくていいくらいの効き目がある」という意味だとのこと。ナルホドと感心していると、「母ちゃんばかりにやらせてないで、あんたもせんば」と叱られた。
 うるせえバア様だが、まあ間違っちゃいねえや。てんで、田んぼへ出掛ける。畦の草を刈り、田んぼの中のいもがらは手で抜く。父ちゃんはきょうが初めてだが、母ちゃんはもう3日目だ。腰まで泥だらけになってやっている。よくやるなあと感心する。
 下手に声を掛けると、また何を言われるか分からないので、黙って草を取ろう。 
スズメバチに刺される
 炎天下の草取りは、坊ちゃん育ちの優男にはきつい。泣きながら取った草を放り投げていたら、右腕をスズメバチに刺された。泣きっ面に蜂。これで2度目。だから、草取りは好きじゃないんだよ。
 「スズメバチに2度刺されると死ぬ」と聞いていたので一瞬ビビッたが、なんとか死なずには済んだ。その代わり、腕は丸太ん棒。痛えの痛くねえの。マイッタぜ。  
パソコン壊れる
 ヤギに目を突かれたり、スズメバチに刺されたり、どうも、この頃おかしいぞと思っていたら、こんどはパソコンのモニターがブッ壊れた。パソコンの師匠を呼んで見てもらうと、「直すより買ったほうが早い」という。
 モニターがなければ話にならないので、仕方がない、買ってくる。ソニーのMultiscanE230。2万7000円。
思わぬ出費。蜂に刺されるより、痛い。
暮らしとパソコン
 パソコンと言えば、『暮らしとパソコン』という雑誌の8月号に、『田舎暮らし狂想曲』が紹介されている。「ホームページの道案内」というところで、「辛口の田舎暮らしQ&Aは必読」などと書かれている。