平成14年9月27日 Vol 60
稲刈り
 稲刈りが済んだ。
 台風で近所の稲は軒並み倒されたが、運よくうちの田んぼは被害無し。収穫量も例年より多い感じで、ありがたいこってす。
 田んぼの真ん中から水がわき出ているので、完全に乾ききらないのは毎度のこと。その部分は機械が入れないので手苅りして、手で束ねる。父ちゃんが鎌で苅って、母ちゃんが束ねる。ズブズブと膝下まで潜るので足を取られ、顔も体もびしょぬれ泥だらけ。中腰の作業なので腰にもくる。畦にへたり込むほど疲れるが、それでも、父ちゃん、この稲刈りが大好き。1年中でいちばんうれしいイベントだ。
 翌日、佐藤さんから機械を借りて残りを苅る。さすがに機械の威力は甚大で一気に刈り取ってしまう。しかも、機械が束ねてくれるので、これはらくちん。
 竹を切ってきて稲掛け。天日で干す。
 最近は、どこでも大型コンバインで苅り取り、その場で脱穀、乾燥も機械でやってしまうので、稲掛けの風景もあまり見られなくなってきている。ったく、なんでも機械任せだ。手間暇かけてゆっくりと天日で干したお米がいちばんうまいのに。
 お彼岸なので、母ちゃんがおはぎをつくってきた。手伝いに来てくれた佐藤さん夫妻やHさん夫妻と田んぼの脇の道路に車座になって、おはぎを食べる。冷たいお茶を飲む。空は秋晴れ。ニッポンの原風景。いいよなあ!
 夜は、稲刈りが無事に済んだお祝いの儀式、カマアゲ。みんなを招き、ごちそうを振る舞って、さあ、飲んで、飲んで。 
あの人は今…
 稲刈りの風景は、ことしもテレビカメラに収められた。
 テレビ東京、『自給自足物語り』の続編をやるのだという。もう4年前になるそうだ。こんどは、それの、「あの人は今…」ということらしい。4年前と何も変わっちゃいないからいいよと断ったのだけど。
 何度も言うけど、テレビにはもう出たくないんだよ。
 相変わらず、失礼な見学者があとを絶たないし、「テレビに出過ぎるんじゃないよ。どういうつもりなんだ」などという、おかしな電話もかかってくる。
 こっちから出たいと言って出たことは一度もないし、知らない人に見学に来て欲しいなんて一度だって思ったこともないのに。来る者は拒まず、あるがままを受け入れて暮らしているのに、世の中、いろんなお方がおますなあ。

 娘一家が、茅ヶ崎から遊びに来た。
 会社員の旦那は仕事があるので早めに帰るが、娘と孫はしばらくジジババ孝行をしてくれるらしい。
 孫は1歳3ヶ月。人見知りが激しく、顔が合うと泣く。だから、じいちゃんもばあちゃんも目を合わせられない。抱こうものなら手足バタバタ大暴れだ。
 まあ、帰る頃までには慣れるだろうけど。
フグ2匹
 婿どんがフグを食べたいと言うので、二人でフグ釣りに行った。
 いまはフグの季節。「100匹は釣ってくるから」と言って出掛けたのだが、2時間粘って釣果は2匹。理由は不明。ならばと、夕方、イカ釣りに行く。1時間トローリングしてボウズ。いまはイカの季節。理由は不明。厄日としか考えられない。
 翌朝、網を上げに行く。モチ(エボダイ)70匹の大漁。クーラーいっぱい。海は気まぐれ。
囲いが出来た
 囲いが出来たってね、へーい。塀が出来たってね、カッコいーい。なんてぇつまらない小話があったが、わが家の極楽湯にも新しい囲いが出来た。
 先の台風で壊されて庭から丸見え状態が続いていたので、竹を切ってきて作り直したのだ。壊れたままのほうがよかったってぇ意見もありやしたが、ねえ。 
桜!
 「旭岳に雪が降りました」と、旭川のM子ちゃんからメールが来た。
 ホントかい、と驚いていたら、近くの公民館で桜が咲いているのを見つけた。
 畑を見回ったら、桃もつぼみをつけている。どうなっちゃってるの。
 コスモスも咲いている。
 秋桜と書いてコスモス。じゃあ、秋に咲く桜はどう書くのさ。