平成16年2月16日 Vol 97
鬼は外、福は内
 2月3日、我が家に七福神がやって来た。
 地域の子供会(12名)が、可愛い七福神になって夕方、手分けして各家を回り、玄関で口上を述べ、部屋に上がって豆まきをしてくれる。毎年、節分の楽しみな行事。
 田舎はこういうところがいい。こういう行事は残した方がいい。残していつまでも伝えていった方がいい。
 試験勉強で忙しいからとか、いつまでもそんな古くさいことをなどと言って、なくしてしまってはいけないと思う。
 理屈なんてない。そんなもんいらない。
 子どもたちが近所を回って、「鬼は〜外! 福は〜内!」と叫んで豆をまく。そして、近所のおじさんやおばさんから、「ありがとう」と言われる。
 そういうことをなくしちゃいけないんだよ。

鬼のかくらん
 七福神じゃないのに、真似をして鬼に豆をぶつけたら、鬼のかくらんで風邪を引いてしまった。
 病院は嫌いだから、頭から布団をかぶって24時間寝たら治った。注射なんかしなくたって、汗をドカッとかけば熱なんて吹っ飛んじゃうのだ。「鬼は〜外!」。

貧乏家族の有名人 
 「金子さん、週刊誌に載ってた1ヶ月の生活費、見ましたよ」と、小学校の校長から言われた。
 「あれ、読んだんですか」と言うと、
 「この間、南部センターに行ったら、そのコピーが掲示板に貼ってありましたよ」
 「えっ」
 その南部センターの図書館に行ったら、記事のコピーが貼ってあったので破ってはがした。
 「あ、金子さん、いけなかったですか。あ、そうそう、きょう金子さんにぴったりの本が入りましたよ」
 「おれにぴったりの本? なにそれ。『年収ゼロで暮らす』!?」
 冗談やめてよ。
 
 「もしもし、テレビ東京のスペシャル番組で、『節約家族』というのがあるんですが、ぜひ取材をさせていただきたいと…」
 「いや、うちはとくに節約してるわけではないので」
 「あ、もしもし、私○○テレビの××と申しますが、テレビ東京の…」
 「あ、それ、きのう、ほかから電話があってお断りしましたけど」
 「もしもーし、××テレビですが…」
 「あ、忙しいので取材はお断りしています」
 
 一般の人からも、「一度、お訪ねしたいのですが、いつならよろしいでしょうか」というメール、電話が連日。「申し訳ありませんが、毎日忙しくしておりますので…」
 それでも断り切れないのがあって、NCC長崎文化放送が取材に来て、これは2月6日に放映済み(見なかったけど)。NHKからは4日間も張り付かれてしまった。
 おれって、もしかして、貧乏家族のユーメイ人?
 
モズク漁
 ナマコ漁とウニ漁が終わって、モズク漁が解禁になった。
 初日は吹雪。それでも頑張って採りまくり、まだ採れたのにバケツを2個しか持っていかず帰ってきた。バカ採れ。
 数年前、朝日新聞に、『ダメ漁師』という題で、エッセイを書いた。モズク漁に出ているが、新米漁師は採れないで泣いているといった拙文だ。あの頃が嘘のよう。
 なんだって、一生懸命頑張れば、できるようになるんだね。
 モズクは採ってきて数時間のうちにゆでればキレイな緑色になるが、1日たてば茶色に変色してしまう。鮮やかな緑色のモズクは産地限定だい。

春一番
 
2月14日、春一番の風に乗って、チョコがやって来た。
 ことしは4個。去年は確か、3個だった。
 いつもくれるK子ちゃんが、「チョコの包みを○○ちゃんに見つかって、金子さんにあげるのと白状したら、あたしもあげたいと言ってこれも持って行ってと頼まれた」と2個持ってきた。「恋敵が増えちゃった」とプリプリ。父ちゃん、モテるのだ。
 1個は娘からの義理チョコ。君子さんはくれません。父ちゃんがもらったのを横取りするだけ。

牡蠣の種
 去年の牡蠣はまだ食べきれないほどある。
 もう、どれくらい食べただろう。食べても食べてもある。
 うまいから、いくら食べても飽きはしないけれど、いや少し飽きた気がしないでもないか。でも、牡蠣はうまい。
 今年の牡蠣の種も、そろそろ吊す時季なので、天気を見計らって吊した。ことしは3家族共同で新しくイカダを作り直した。ひと吊りに3個ずつ取り付けてそれを一家族70本ずつ。昨年と同数。このひと吊りに持ち上げられないほどの牡蠣ができる。11月の収穫を楽しみに待つ。