阿古木(あこぎ) 隠れキリシタンの里

「世界遺産長崎チャーチトラスト」の事務局長であり、「長崎の教会群を世界遺産にする会」の事務局長でもある柿森和年さんが、長年暖めてきた隠れキリシタンの生活や文化を再現する構想を、このたび実現しました。 出身地である五島市奈留島の阿古木(あこぎ)集落は昭和40年代までは隠れキリシタンの末裔約12世帯が暮らしていましたが、その後無人化し、現在は海岸沿いの石垣や井戸、放棄された畑の状態になっています。そこを整備し、隠れキリシタンが暮らした歴史や生活環境を追体験する拠点をつくりました。

柿森さんからのメッセージ

 長崎県五島列島の奈留島は、五島の中でも隠れキリシタンが多い島です。しかし、その組織も消滅しました。しかし、250年にわたる潜伏時代を生き抜いてきたことは、世界の宗教史から見ても歴史的価値を有しています。
 また、現在「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」としてわが国の世界文化遺産暫定リストへ登録が決定しました。このことから、潜伏キリシタン・隠れキリシタンの歴史遺産を守ることは急務で大切です。
 この歴史を後世に伝えるために、かつて隠れキリシタンが信仰生活をした奈留島の阿古木に「阿古木 隠れキリシタンの里」をつくり、隠れキリシタンの研究や世界遺産を目指す五島のまちづくりを考える交流施設とするものです。
 小さな施設ですが、かつて阿古木の先人達が生活し、守りぬいた信仰と景観を次世代に伝える施設として開設するものです。

<施設等>
@ 研究交流施設(木と石を主体とした15坪程度の建物)と石垣の保存
A 専用小型船、伝馬船、やぐら(竹で編んだ干し場)
B 井戸の保存活用、芋や野菜を主体とした畑の耕作

<施設の活用>

@ 隠れキリシタンの研究と情報の発信
A 巡礼者への情報提供と休憩場としての活用
B 地元食材を活用した隠れキリシタンの食生活体験やスペイン・ポルトガル料理の研究
C 伝馬船での魚釣り、やぐらでの煮干造り、磯遊び
D コンサートの開催や新しい祭りの創造など

2008年8月9日に完成しました

前に広がる入り江