※某掲示板で質問があがっていたので、少しまとめてみました。他にもあるんですが、とりあえず、これだけ。なお、某掲示板から来られた方は、できれば表紙から見てやってください。ちなみに新紀元社の本は使ってません。
マジシャン | magician |
英和辞典にも載っている英語。「Magic」を使う人だが、「奇術師」や「手品師」の意味も含んでいるので、現在ではあまり良い響きではない。語源はゾロアスター教の司祭を表わす「Magi」からきている。
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マギ | magi |
これも英和辞典に載っているが、たぶん元はギリシア語で、ゾロアスター教の司祭を表わす言葉。『新約聖書』のイエス生誕のシーンで登場する「東方の三博士」に当てられた呼び名なので、複数形である。「マギの」という意味である「magic」が、今日「魔術」の一般的な呼び名になった。
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ウィッチ | witch |
同じく英和辞典にあり。通常、「魔女」と訳される。ただし、知っておいて欲しいのは、この「witch」という言葉は時代によって変化しているということで、「witch hunt」=「魔女狩り」が行われていた時代においては、キリスト教側が書いた書物には、悪魔と契約し、人に害をもたらす存在とされていたが、今日では「自然を通して古代の神を信じる者」的なニュアンスで使われている。「魔女」とされるが、男性を指すこともある。なお、「witch」が使う術は「witch craft」と呼ばれ、これは「妖術」「呪術」と訳されてきたが、今日ではそのまま「魔女術」とすることが多い。
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ウィッチ・ドクター | witch doctor |
同じく英和辞典にあり。「未開社会で魔術を使って病気を治したりする人」とのこと。おそらく、人類学的な用語だろう。ローズマリ・エレン・グリーの『魔女と魔術の事典』によると、他にも「ジュジュマン」「オベアマン」「ルート・ドクター」「コンジュア・マン」「リーフ・ドクター」とも呼ばれるとのこと。
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ウィザード | wizard |
英和辞典では、「witch」の男性形で、「(男の)魔法使い」としている。使用例では『The wizard of Oz(オズの魔法使い)』が有名だろう。朝松健『マジカル・ハイスクール』では、「ファンタジーに出てくる老賢者的な人たち」と定義している。語源的には、「賢い、博学」を表わす「wise」からきている。ちなみにゲームの「wizardry」は「魔法、魔術」を表わす名詞形。
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ソーサラー、ソーサレス | sorcerer、sorceress |
同じく英和辞典にあり。「sorcerer」が男性形で、「sorceress」が女性形。「sorcery」が「魔術」を表わす言葉で、『ソーサリアン』はここからきた造語。コラン・ド・プランシー『地獄の辞典』では「魔法使い(魔女)」の項目が「sorciers」とされており、ローズマリ・エレン・グリーの『魔女と魔術の事典』によると、もともとは「呪縛(spells)」を表わすフランス語「sors」からきているとか(「spells」の一般的な訳語は、「呪文」)。朝松健『マジカル・ハイスクール』では、「埋もれた古代の秘密宗教の伝統に忠実なもの」、「普通一般に黒魔術と呼ばれるの」と定義している。
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チャーマー | charmer |
同じく英和辞典にあり。「charm」は「魅力」を意味するが、海外ドラマ『チャームド』のタイトルが示す通り、「まじない」や「呪文」も意味し、「reite a charm」で「呪文を唱える」だとか。
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ヘクサー、ヘクセ | hexer、hexe |
「魔女」を表わすドイツ語で、「hexer」が男性形、「hexe」が女性形。あまり男性形は使用されないのか、独和辞典には「hexe」しかなかった。「hexerei」が「魔術」を表わす言葉で、邪悪なものは「maleficium」というらしい。上山安敏『魔女とキリスト教』によると、「hexe」の語源は「hagazussa」で、「haga」は「垣根」、「zussa」は「女」を意味するとか。
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メイジ | mage |
この呼び方はゲーム用語の「魔術師」としてはよく聞くが、リアルではあまり聞かない。おそらく、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』からか?と推測。リアルでは、1898年にメザースが書いた『The book of the sacret magic of abramelin the mage(アブラメリンの魔術)』で使われており、おそらくここからきたんじゃないだろうか。
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カルトゥミム | ? |
アルフレッド・モーリー『魔術と占星術』によると、古代アッシリアにおける魔術師の呼び名である。ただし、出典は『ダニエル書』であるため、古代アッシリアの言葉であるかは疑問とされてる。他にも、「学者」を意味する「ハカミム」、「神学者」を意味する「アサフィム」、占星術師を意味する「カスディム」「ガズリム」があげられている。なお、「カスディム」「ガズリム」はカルデア人のことで、ギリシアに占星術をもたらしたのはカルデア人らしい。
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メイガス | magas |
〈黄金の夜明け〉で用いられた魔術的階級の9=2にあたり、上から2番目の位で、「魔術師」と訳される。ただし、本来は肉体を持つものには獲得不能な階級だった。語源的には、フランシス・バレットの魔術教書『The Magus』や、『使徒言行録』に出てくる魔術師シモン(simon magus)などの「magus」だが、これはギリシア語で魔術師をあらわす「magos」からきている。
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ドルイド | druid |
『ドルアーガの塔』で魔術師の一種とされているが、実際は「魔術師」というより、「祭司」。古代ケルト族で祭儀を司っていたものたちで、カエサル『ガリア戦記』の第6巻に詳しくリポートされている。ただ、アーサー王伝説の魔術師マーリンのような伝説上のドルイドは魔術師的で、小辻梅子訳編『ケルト魔法民話集』にもドルイドの魔法で豚に変身した話が出てくる。
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