73. それから、私ソロモンは万軍の主の名において召喚し、それぞれの性質に対して、次々と質問した。私は各々に要求し、その行動を話すように命じたのだ。すると最初の者が現れ、こう言った。
「吾は黄道帯の円の最初の十度角にして、白羊宮と呼ばれ、これらふたつは吾と共にある」
私は彼らに質問した。
「汝の名は?」
1番目の悪魔は言った。
「おお主は、吾をRuaxと呼び、吾は人の頭を空虚にし、彼らの眉毛を略奪するもの。しかし吾は、〈Michaelよ、Ruaxを投獄せよ〉という言葉を聞くだけで、すぐに退散する」
74. 次に、2番目の悪魔は言った。
「吾はBarsafaelと呼ばれ、吾が時間を支配する者たちに、偏頭痛の苦痛を感じさせるもの。ただ、〈Gabrielよ、Barsafaelを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
75. 3番目の悪魔は言った。
「吾はAratosaelと呼ばれ、目に害を及ぼし、酷く傷つけるもの。ただ、〈Urielよ、Aratosaelを投獄せよ〉、という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
(空白がここにあると思われる。4番目の悪魔が抜けている)
76. 5番目の悪魔は言った。
「吾はIudalと呼ばれ、耳を聴こえ難くし、聴覚障害を引き起こすもの。吾が〈Uruelよ、Iudalを〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
77. 6番目の悪魔は言った。
「吾はSphendonaelと呼ばれ、耳下腺腫瘍と扁桃腺と破傷風の後屈の炎症を起こすもの。〈Sabraelよ、Sphendonaelを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、すぐに吾は退散する」
78. 7番目の悪魔は言った。
「吾はSphandorと呼ばれ、肩の力を弱め、震えさせるもの。吾は、手の神経を麻痺させ、首の骨を折って傷つけ、骨髄を吸い出す。しかし、〈Araelよ、Sphandorを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
79. 8番目の悪魔は言った。
「吾はBelbelと呼ばれ、人間の心と精神を歪めるもの。〈Araelよ、Belbelを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
80. 9番目の悪魔は言った。
「吾はKurtaelと呼ばれ、 疝痛を腸の中に送り、苦痛を引き起こすもの。〈Iaothよ、Kurtaelを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
81. 10番目の悪魔は言った。
「吾はMetathiaxと呼ばれ、手綱を傷ませるもの。〈Adonaelよ、Metathiaxを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
82. 11番目の悪魔は言った。
「吾はKatanikotaelと呼ばれ、争いを引き起こすもの。人間の家に悪事や、激しい気性を送る。もしおまえの家を平和にしたいなら、吾を妨げる天使の名前を月桂樹の7つの葉の上に書くこと。〈Iae、Ieo、Sabaothの子、偉大な神の名前において、Katanikotaelを黙らせよ〉。それから、水の中で月桂樹の葉を洗い、その水を家に撒く。すると、吾は退散する」
83. 12番目の悪魔は言った。
「吾はSaphathoraelと呼ばれ、盲目的忠誠を人に吹き込み、彼らをつまずかせ、楽しんでいるもの。どんな人間でも天使の名前、〈Iaco、Iealo、Ioelet、Sabaoth、Ithoth、Bae〉を紙に書き、それを畳んで首のまわりや耳に擦るならば、吾はすぐに退散し、飲んだくれの気分は散るだろう」
84. 13番目の悪魔は言った。
「吾はBobel(原文ママ)と呼ばれ、猛攻撃によって神経質な病気を起こすもの。大いなる名前、〈Adonaelよ、Bothothelを投獄せよ〉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
85. 14番目の悪魔は言った。
「吾はKumeatelと呼ばれ、震る発作と無気力を与えるもの。 ただ、〈Zoroelよ、Kumentaelを投獄せよ〉という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」。
86. 15番目の悪魔は言った。
「吾はRoeledと呼ばれ、 冷気と霜を起こし、胃の苦痛を与えるもの。 〈Iaxよ、こらえさせよ、暖めよ、11人の父より公正なソロモンにおいて〉 という言葉を聞くならば、吾はすぐに退散する」
87. 16番目の悪魔は言った。
「吾はAtraxと呼ばれ、 不治の有害な熱を人に与えるもの。 吾を投獄するならば、コエンドロを切り刻め。そして、以下の呪文を暗唱し、それを唇に塗り付けよ。〈汚れよりの熱よ。我はいと高き玉座の神により汝を追い払い、汚れを退かせ、神によって作られた生き物を退散さす〉。すると、吾はすぐに退散する」
88. 17番目の悪魔は言った。
「吾はIeropaelと呼ばれ、人間の胃に、風呂の中や道路で痙攣を起こすもの。 そして、吾は何処でも人を見つければ、そのものを落とす。 しかし、どのような人間でも右耳に3回、〈Iudarize、Sabune、Denoe〉、これらの名前を苦しんだものに言うならば。吾はすぐに退散する」
89. 18番目の悪魔は言った。
「吾はBuldumechと呼ばれ、 妻が夫と別居し、互いの恨みを引き起こすもの。 紙に汝ソロモンの父祖の名前を書き留めて、それを家の控え室に置くならば、吾はそこから退散する。紙に記す伝説的人物は次の通りである。〈アブラハムの神と、イサクの神と、ヤコブの神は汝に命ず、安らかなこの家を退散せよ〉。すると、吾はすぐに退散する」