A BAD FRIEND | 平成14年 11月21日 |
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ああ言わなくても 交遊録 |
BAD10 | |
これがオイラのバカ・トモダチだ! | ||
よしぼう |
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(住所・不定 年齢・不詳 職業・謎の料理人) | ||
昔、世界を放浪した。 無茶もした。 放浪し、無茶をしながら、世界の料理を学んだ。 流れ流れて、アメリカでコックになった。 腕を磨き、長崎に帰った。 長崎市内で、『洋食屋ゴーシュ』を開いた。 宮沢賢治の、「セロ弾きのゴーシュ」が 好きだった。 洋食屋とはいうものの、作る料理は 無国籍。 常に研究、常に斬新オリジナル。 素材には、とことんこだわる。 素材あっての料理。 絶対に、妥協しない。 当然、無農薬。 シンプル・イズ・ベストを標榜する。 ☆ 時折、フラッと顔を出す。 金子農園を歩き回り、 野菜をかじって回る。 タマネギ、人参、大根、キャベツ、 すべてそのまま丸かじり。 ミカンは皮ごとかぶりつく。 皮ごと食べて飲み込み、 にっこり笑って、「うまか!」。 珍しい野菜が好きな君子さんと話がはずむ。 珍しい野菜が分からない父ちゃんとは、 話がはずまない。 でも、父ちゃんとはなぜか、馬が合う。 「兄貴と呼ばせてほしい」 と言うので、義兄弟の杯を交わした。 ☆ 「ホッ、ホッ、ホッ」と笑顔はかわいいが、 気むずかしいのは、兄貴そっくり。 嫌な客は、「帰ってくれ」と追い出す。 金を追っかけてない。 究極の味を追っている。 だから、客に媚びない。 確かな、「自分」を持っている。 馬鹿な兄に、馬鹿な弟。 |