A BAD FRIEND | 平成14年 7月26日 |
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ああ言わなくても 交遊録 |
BAD4 | |
これがオイラのバカ・トモダチだ! | ||
つぐちゃん | ||
(住所・不定 年齢・不詳 職業・不明) | ||
☆ 多羅尾伴内のような男だ。 「ある時は片目の運転手、そしてまたある時は…、 しかしてその実体は…」 名探偵・多羅尾伴内、七つの顔を持つ男。 えっ、知らない? 「瀬戸内の海に閃く怪信号…、ご存知、片岡千恵蔵」 えっ、千恵蔵も知らないの? バカヤロ、知恵蔵は辞典だろうが。 片岡千恵蔵は俳優、有名な俳優なの。 ま、いいや。いまはつぐちゃんだ。 この男、ある時はユンボの運転手、 そしてまたある時は水道の設備屋。 いまは土方をやっているが、百姓にも漁師にも変装する。 田植えの時期には、飛んできてオイラのうちの田植えをやってくれる。 自分の田植えはいつも後回し。 オイラのカカァが東京へ行っていないと知ると、 駆けつけて料理人をやってくれる。 炒飯、ソーメン、卵焼き、なんでもつくれる。 この夏は、子どもまでつくっちゃった。 小学生の娘が二人もいるのに、また女の子。 名前は「龍馬」と決めていたのに、「愛海」(めぐみ)になった。 この頃は、「メグ・パパでーす」と、脂下がってる。 髪結いの亭主で、子どもの面倒をよくみる。 夜は奥さんの面倒もみるらしい。 証拠は挙がっているぞ。 そしてある時は、酔っぱらい。 いや、違う。ある時ではない。のべつだ。 極楽湯の大ファンで、12月でも薪を担いでやってくる。 2月の雪が降った日も来た。 自分で焚いて入る。 もっと早く沸くようにと、釜をもう一個持ってきて 自分で設置した。 露天風呂も好きだが、湯上がりのビールはもっと好き。 焼酎も好き、酒も好き。 飲んだら帰らない。寝ていく。 早朝、きちんと布団をたたんで、そっと帰る。礼儀正しい。 ☆ しかしてその実体は…。 大工である。 十代の頃から親方にみっちり仕込まれたので、 半端な大工じゃない。年季が入ってる。 ノミやカンナの研ぎ方を語らしたら、止まらなくなる。 飲めばなおさら。 |