A BAD FRIEND | 平成14年 9月15日 |
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ああ言わなくても 交遊録 |
BAD8 | |
これがオイラのバカ・トモダチだ! | ||
たー |
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(住所・不定 年齢・不詳 職業・山師) | ||
☆ 昔、長距離トラックに乗っていた。 ミカンやスイカを東京や大阪へ運んでいた。 ある日、そのトラック稼業から足を洗った。 ふつう、足を洗えば身がきれいになるところだが、 この元トラック野郎、足を洗ってから汚れた。 顔も腕も真っ黒け。 炭焼き師になった。 ☆ 8年前のある日、その炭焼き師のところへ ひとりの男が現れた。 オイラだ。 その日から、オイラの炭焼きの師匠になった。 師匠だから、オイラ、頭が上がらない。 「この木を切れ」と言われれば、「ハイ」 「この薪をくべておけ」と命令されれば、「ハイ」 なんでも、言いなり。 でも、お陰で、オイラも免許皆伝。 いっぱしの炭焼き師になれた。 チェーンソーの使い方、刃の研ぎ方、 樫の木の見分け方、切り方、運び方、炭の焼き方、 それ以外にも、山の仕事はAからZまで教わった。 ☆ この炭焼きの師匠、生意気に ゴルフをしている。 オイラと会ってから、ゴルフを始めた。 ゴルフのイロハから、オイラが教えた。 キャデイバッグもパターもオイラのお古をあげた。 つまり、オイラがゴルフの師匠だ。 こいつが弟子。 ゴルフの話になれば、こいつはオイラに 頭が上がらない。 ☆ 「金子さん、こげん軽か丸太の担げんと。 腰のふらついとっとばい」 と言われたら、 「あ、そう、じゃあ、スライスの直し方、 教えなくてもいいんだ」 とやり返す。 お互いが師匠になったり、弟子になったり。 いそがしい師弟関係が続く。 |