OH !JAPANESE | オドロク尾戸録 |
声に出して言われてもワカラナイ日本語 | |
その18 |
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〔しゃあ〕 寄って行かんねと誘われたので、お言葉に甘えてHさんの家に上がったら、 「きょうは、なんもしゃあがなかばってん、しゃっかだけで飲んでくれんね」と言われた。 分かります? これ。 分からないですよね。分かりませんよ。 でもね、その時は、もう長崎へ来て何年か経っていたので、「しゃっか」は分かったんです。「シャコ」のことです。シャコを肴にして飲んでくれということです。 でも、「しゃあ」が分からない。「しゃあ」って、なんだ。聞いたことないぞ。 「しょうがない」という意味だと思った。「きょうはどうも仕様がないからシャコで飲んでよ」と言ってるのかなあと。でも違った。そうじゃなかった。 1年後に分かった。公民館で寄り合いがあったとき、遅れてきた人がいて、その人に向かって隣の人が、「まあ、駆けつけ三杯」とビールを勧めたら、その遅れてきた人が、「あれ、もう、なんもしゃあが残ってなか」と言ったのだ。 「しゃあ」とは、「おかず」のことだった。 なんでおかずがしゃあなのか、わたしゃあ、分からない。 |
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●バアサマの言い伝え(暮らしの知恵・格言集) | |
○土用の草取りゃ肥やしいらず。 真夏の土用の時期、田んぼの草は急成長し稲の間にこれでもかとはびこる。この時期にきちんと草を取っておけば、あらためて肥料ををやらなくても良いほど効果がありますよ、という意味だと思う。だから、うちは暑さの中、何日もかけて泥だらけになって手で草を取る。近所の人たちからは、「そんなきついことせんと、除草剤をまけば1時間ですむとに」と毎年、言われ続けている。 |