OH !JAPANESE オドロク尾戸録
声に出して言われてもワカラナイ日本語
その19
〔おおなき〕
 波止場で網を繕っていた。
 かれこれ2時間ほど座り込んでやっていたので、腰に来た。
 そこへ知り合いのHさんがやって来たので、背伸びしながら、「あ〜、腰が痛え」と唸った。そしたら、Hさんが言った。
 「そんなら、大泣きせんね」
 いや、大泣きするほど痛いってわけじゃないけどと腰をさすると、
 「大泣きすれば腰の痛みはとるっと」と、Hさん。
 でもなあ、いきなり大泣きしろと言われてもなあ…。

 よくよく聞いてみると、そうじゃなかった。
 おおなき=大泣きではなく、おおなきとは、「仰向け」になることだった。
 うん、仰向けになって腰を伸ばせば、確かに腰の痛みはとれる。

 でも、待てよ。仰向けがおおなきなら、じゃあ、うつ伏せは何だ。
 おおわらい、か?

バアサマの言い伝え(暮らしの知恵・格言集)
新しか履きもんばおろすときゃ、荒神様のへぐろばつけて行け。
 
荒神様は台所の神様。ヘグロは釜の底に付いたすすのこと。そこまでは分かる。でも、そこから先が分からない。なんで?