OH !JAPANESE | オドロク尾戸録 |
声に出して言われてもワカラナイ日本語 | |
その23 |
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〔しゃーみゃーぐら〕 大人同士が立ち話をしているところへ小さな子どもが割り込んでくる。 よくありますよね。子どもだから、ああだ、こうだとぐずってうるさい。 そういうときに、「となりのおばさんの家に行って、しゃーみゃーぐらをとってきて」と子どもに頼む。 「しゃーみゃーぐら?」 「そう、しゃーみゃーぐら。おばさんに、そう言えば分かるから」と念を押す。 子どもは、言われたとおり、となりへ走っていく。 となりのおばさんは、それを聞いて、「ああ、しゃーみゃーぐらね。おばさんち、それいまちょうど切らしているから、となりのおばさんちで聞いてくれる」と応える。 子どもは、そのとなりへ走っていって、またそこのおばさんに聞く。 そこのおばさんも、なぜか、しゃーみゃーぐらを切らしていて、同じことを言う。子どもは、また、そのとなりの家に走っていく。 どこのうちもみんな、しゃーみゃーぐらを切らしている。そのしゃーみゃーぐらって、なに? しゃーみゃーぐらは、どこの子どもも見たことがない。 うるさい子どもには、しゃーみゃーぐらを探しに行かせておいて、その間に、大人はゆっくり茶飲み話をするのだ。 となりのおばさんたちはみんな心得ていて、そのまたとなりへ行かせるってわけ。どうです、おもしろいでしょ。 |
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●バアサマの言い伝え(暮らしの知恵・格言集) | |
○元旦の朝ははわいちゃならん。 元旦の朝はハワイに行っちゃいけない、という意味ではないからね。 はわいというのは、掃くこと。庭を掃く。庭を掃いてはいけないということ。 どうして?「福を外へ掃き出す」からです。 ○元旦の着物は前の晩に出しておけ。 どうして? 昔からそう言いよった。 |
○元旦に喧嘩はするな。 どうして? 1年中、喧嘩をして暮らすことになるからよ。 |