自給自足
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物語
自給自足で
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人生の楽園


12 果物 (フルーツ天国)
 犬は、ミカンを食べるか。
 わが家の名犬「ゆめ」は、ミカンをあげると、プイと横を向く。友人のミカン農家が飼っている犬は、しっぽを振って、いくらでも食べる。どっちが、犬として正しいんだろう。
 ぼくは、果物はなんでも食べる。妻も、果物には目がない。だから、わが家では、いろんな果樹を植えている。
 ミカンのほかに、モモ、クリ、カキ、ビワ、キウイフルーツ、ヤマモモ、サクランボ、ザクロ、グアバ、ブドウ、リンゴ、イチゴ、イチジク、ウメ、プルーン、ユズ、レモン、ブルーベリー、オリーブ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、フェイジョア、ポポー、コーネリアンチェリー。 
 まだ、ほかにもあるような気がするが、思い出せない。
 
   グアバ、サクランボ、リンゴ、アーモンド、マカダミアナッツなどは、自分たちで食べた残りの種を植えたもの。グアバは、15本あって、1本に50個はなる。
 アーモンドは、ことし初めて花が咲いた。
 サクランボについては、ちょっといい話があるんだな。昔の話で恐縮だけど。
 ある日、おやつにサクランボを食べました。お母さんは小学生の息子に、食べたサクランボの種を庭に植えさせました。芽が出て、木はどんどん大きくなり、やがて桜の花が咲きました。サクランボがいっぱいなりました。お母さんは、それでワインをつくりました。息子の成人を祝って、桜の木の下でみんなで乾杯しました。
 妻は、そういうことが好き。ぼくは、それをエッセイに書いて、賞金をもらった。
 物好き母さんと、ちゃっかり父さん。
 キウイは、庭に雄雌1本ずつだけど、去年、1200個とれた。
 ビワは、2本しかないけど、食べきれない。
 モモは、ことし、1000個収穫した。木は6本。
 ウメは、約30kg。
 イチゴは、20kg。
 ミカンは、6トン。
 ブドウは、ワイン用のキャンベルと、カベルネソウビニヨンを植えてあるけれど、まだ、飲める日は遠い。
 
 キウイには、鳥も虫も寄ってこない。
 ビワは、ひとつひとつ袋がけをしたのに、去年、カラスにゴソッとやられた。そこで、ことしはネットを張った。完封シャットアウトで、一勝一敗。
 モモにも、ネットを張ったが、往生した。
 カラスは防いだのだが、ヒヨと、名前の分からぬ小鳥にやられた。
 ハチと、コガネムシも大群で来た。そして、アリの行列。
 クワガタも、いっぱい飛んで来た。子供を持つ友だちにモモとクワガタをあげたら、クワガタのほうが喜ばれた。おい、おい!。