自給自足・半農半漁・晴耕雨読の物語 |
||
自給自足で |
||
|
||
45 接ぎ木のこと (木の手術) ☆ 普通のミカンの木を早生のミカンにしたいとか、 渋柿を甘柿に替えたいとかいうときに、 接ぎ木をすれば、元の果物とは違ったモノができる。 我が家のミカン、甘柿、サクランボ、キウイ、山桃などの いくつかは、そうやって接ぎ木したものだ。 じゃあ、お前のバカな頭も接ぎ木してもらえばいいのに、 と言われても、それはできない。 ひとつの木に1種類とは限らないから、たとえば、 うちの畑にある1本のミカンの木は、 ひとつの木に、レモン、ユズ、デコポン、ダイダイが実る。 その技術については、佐藤師匠の受け売りを書く。 ☆ まず、ナイフをきれいに研がなくては仕事が出来ない。 ひげが剃れるくらいていねいに研ぎ上げる。 元木の枝を切り落とし、そこにナイフで切れ目を入れ、 その切れ目に新しいホギを差し込んでテープで 固定する。 作業的にはそれだけなのだが、これがなかなか 簡単ではないんだな。 ☆ 新しく接ぐ枝をもらってきてバケツの水につけておいたら 「ダイコンに差しておかんばダメ」と怒られた。 その枝を6〜7aくらいの長さに切ってホギをつくる。 ホギを両側から斜めに薄く切れというので切っていたら、 ただ切ったのではダメ、とまた怒られた。 芽を2つ残して切れとのこと。 「だめな芽もあるから注意して」と言われたが、 こうなるともうワカラナイ。 切ったホギは濡れ雑巾に浸しておく。 元木の枝を切るのも、切るにふさわしい場所がある。 切り込みを入れる場所も適不適があって、 その場所の見極めもむずかしい。 ホギを差し込んだら専用のテープを巻く。 荷造り用のGテープでは? 「ダメ!」 何重にも巻いてがっちりと固定させる。 少しでもずれたらツガらないのだという。 スズメなんかに止まられてもアウトとか。 ☆ 接いだ木は強い日差しを嫌うので、白い塗料を 塗っておく。 「普通の白いペンキなら持ってます」と言ったら、 ダメ、農協で買ってこんば! と、だめ押し。 |