自給自足・半農半漁・晴耕雨読の物語 |
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自給自足で |
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47 石窯のこと (パン焼き) ☆ パンは自家製に限る。 自家製のパンを食べたら、 コンビニのパンなんか食べられない。 行列が出来るというパン屋さんのパンを もらって食べたこともあるけれど、 うちのパンにはかなわない。 行列のパンはひとくち目はうまいのだけど、 三くち目になると飽きてしまう。 うちのパンは、いくらかじっても 飽きることがない。 自分で焼かないからどこに秘密があるのか 知らないが、でも、味は分かる。 親しくしている長崎の洋食屋のヨシ坊が 「うまか!」と折り紙をつけてくれるから、 ただの手前味噌ではないはず。 ただし、ヨシ坊のパンはもっとうまい。 ヨシ坊のパンにかなう者はそうはいない と思う。 ☆ 自家製パンの材料は、うちの畑で採れた南部小麦。 それを昔の脱穀機にかけて、石臼で挽く。 いままではオーブンで焼いていたが、 こんどから、石窯で焼く。 いままでより、もっとうまいと思う。 庭に、その石窯をつくった。 ☆ 畑から掘りだした石を運び、 同じく畑を掘って集めた赤土を運び、 赤土を水で練ってドロドロにし、 石とその赤土を交互に積み重ね、 石窯をつくった。 と言葉で言えば簡単だけど、 これはなかなか根気のいる仕事ではあった。 外部はドロドロに練った赤土をペタン、ペタンと 打ち付けるので、顔も眼鏡もシャツもズボンも 跳ね返った土で泥だらけ。 夏の暑いさなか、毎日、これ。 文字通り、汗と泥が染みついて、 でもまあ、なんとか出来上がった。 材料費0円。 ☆ さて、どんなパンが焼き上がるか。 |