平成16年12月1日 Vol 117
よかさ!
冬支度。
 「札幌は14aの雪が積もって薄化粧」と、テレビのニュースが報じてた。
 きょうなんか昼間Tシャツで芋掘りをしてたのに、14aの雪とはびっくりしたが、アナウンサーが薄化粧と言ったのにはもっとたまげた。君子さんとふたりで同時に、「14aで薄化粧だって!」と声を上げた。長崎で14aも積もったら大雪だ。金子農園は陸の孤島になってしまう。
 11月は全国的に記録的な高温だったそうだが、それでもまもなく冬将軍はやってくるだろう。冬支度もしなければ。というわけで、ナマコ漁の準備をした。ナマコ漁は、例年通りなら12月中旬から解禁になる。
 ただ、こう暖かいとナマコも顔を出さない。人間と違って、ナマコは暖かいうちは隠れていて、寒くなると、のこのこ出てくるのだ。
 隣町の山から竹を切ってきて、ナマコ漁用の竿をつくりかえた。2b竿を1本、4bを2本、7bを1本。これを深さによって使い分ける。針も手づくり。竹は曲がっているので、火であぶってまっすぐにする。7メール竿は竹2本をつなぎ合わせる。この竿を使い、船の上から箱めがねをのぞいて、底にいるナマコを引っかけて捕る。
 もう一つ、桁漁というのもあって、これは底引きで捕る方法。この網の修理もした。岩に引っかかるので網がよく破れるのだ。
 ウニ漁も始まるので、ウニ漁用の竿もつくりかえた。
 これはまた別の種類の竹を使う。商売道具はなんでも自分で工夫し、使いやすいように自分でこしらえる。「ひゃーとりこんぶのしこばかり」と笑われないようにしなくっちゃ。
 
船新装。
 船の底には、フジツボやほかのいろんな貝殻がこびりつく。そうすると、水の影響を受けて船が走らなくなる。そこで、年に1回、船を陸に上げて掃除をする。貝殻をそぎ落とし、水で洗って、新しい船底塗料を塗り替える。この塗料が1缶6千円ほどする。
 エンジンも10年もたてばあちこちおかしくなる。舵が動かなくなったので、思い切って取り替えた。ヤマハの新しいエンジンでこれがン十万円。ウーッ。
 この冬は、こころ入れ替えて働かねば。
 
朝練。
 冬の漁に備えてカラダも鍛える。
 夏から3ヶ月間、びしっとジムで絞ったので、カラダは軽い。いまは早朝のバイク(自転車)トレーニングで汗を流している。11月は暖かかったとはいえ、早朝はさすがに冷え込む日もある。あれは何て言うのか、放射冷却かな、海面から湯気?が上がっている朝が何日かあった。今朝がいちばんの冷え込んだ。そんな日は、ダウンスロープを飛ばすと涙があふれ、サングラスが曇る。それでも、涙をちょちょぎらせながらガンガンぶっ飛ばす。これがなんとも気持ちいいのだな。寒いから声を出しながら漕ぎまくる。「ダンダンダダン、ダダダダン…」。
 国道は狭くて怖い。怖いから叫びながら走る。よけずにすれすれに通り抜けるバカ運転手がいるから、そういうときは、「バカヤロー!」と怒鳴る。7時前に家を出て途中で朝日が上がってくる。車出勤の知り合いが次から次にすれ違う。オヤジたちには軽くうなづくだけだが、小学校の若い女先生には手を振ってニコヤカに挨拶する。

ミカンありません。
 ミカンの注文が相次いでいますが、ゴメンナサイと謝り続けています。
 いつもお世話になっている方々には少しは送れますが、まとめてのご注文には応えられません。すみません。なにせ昨年の1割あるかないかといった案配なんです。裏年の上、何回もやって来た台風で、みんな落とされちゃったんです。樹も折れたり枯れてしまったり。中越方面の方々に比べればずっとましですが、でも少しシンコクです。
 
3町合併ご破産。
 いま住んでいる琴海町と、隣の時津町、長与町との3町合併の話し合いが2年前から進められていたのだけど、ここへきて長与町、時津町が難色を示し、ついに合併協が破綻。解散することになった。「琴の海市」という新市名まで決まっていたのに、白紙に戻ったことになる。個人的には合併に反対の立場だったのでどうでもいいのだけど、さて、これで静かになってくれるか。