平成17年8月15日 Vol 129
よかさ!
甲子園
 暑いから窓を開け放って、扇風機をまわし、麦茶を飲みながらテレビで甲子園を見ている。
父ちゃん、野球小僧だったからいまでも甲子園が好きで、球児たちの一挙手一投足に見入っている。
「うまいなあ」とか、「そのタマは打たなきゃだめだろ」とか、つい声も出る。いまでは全力疾走なんかできなくなっちゃったけど、もしもう一度、少年時代に戻れるなら、やっぱりまた野球をやりたいなと思う。もう一度、血反吐が出るまでノックを受けてみたいし、3塁ベースやホームベースに滑り込んでみたい。甲子園には出られなかったけれど、少年時代に野球をやってしみじみよかったなといまでも思う。
 長崎に住んで11年になるけれど、いまだに応援するとなると東京だ。その昔の地元の国士舘があっさり負けて、長崎の清峰高校が明電と済美を連覇した。これにはびっくり。県大会の決勝を見てたら打つには打つがエラーが多くて、こりゃダメだと思っていたのでまさかまさかの予想大はずれ。で、思うんだけど、最近の高校野球はどこの高校も、バッティングはいいんだけど、それに比べて守備のほうがぜんぜんダメ。エラーが多すぎるよね。これは多分、地味な守備を主体にしていると部員が居着かないんだろうね。打つ方が断然面白いからね。そうやって監督が生徒におもねているような気がするんだけど、どうかな。監督がヘラヘラ笑い過ぎるのも気になる。エラーしてもゼッタイ怒らないからね。父ちゃんの頃は、ミスしたらぶん殴られたぜ。
 それともうひとつ、インタビューを受ける生徒の顔を見ていて気が付いたんだけど、たいていのやつがマユをきれいに揃えちゃってるの。あれは、なんなんだろうね。やだね。

世界陸上
 昼間は甲子園、夜は世界陸上。でも、あのタレントの司会者、なんとかならないかね。盛り上げようとしてるんだろうけど、ただうるさいだけでバカみたい。どんなスポーツでも黙って見ているだけで興奮が伝わってくるのに、その辺のことがテレビのディレクターもぜんぜん分かってない。女子のマラソンを見ていてやんなっちゃった。何回も、「まもなくスタートです」「もうすぐスタートです」とか言って、1時間以上も引っ張って、おまけに、日本選手ひとりずつに、「天才肌の姉さん女房」とか、「燃える平常心」とか、「最強の最年長」とか、わけの分からないニックネームまで付けちゃって、ほんと、どうにかしてちょうだい。やだねえ。

山で遭難
 この前、父ちゃんが海で遭難したというマチガイ話を書いたが、その続きがあって、どこでどう間違ったか、それがいつの間にか父ちゃんが山で遭難したという話になって大騒ぎ。「どこの山で…」なんて聞かれて弱ってる。でも、笑ってられない。このあいだ山へ行ってほんとにアブナイ目に遭っちゃった。福岡の井原山というところへ登った帰り、例によって温泉に寄ろう車を走らせていたときのこと、(運転手は同行のM夫人)何を考えていたのか、いつの間にか反対車線を走っていてあわやの大惨事。「あ、あ、あーっ!」とすんでのところで対向車をかわしたのだけど、気が付くのがあと3秒遅かったら確実に死んでた。
  
摩天楼の蜂
 この前、「自給自足」のところでハチミツ採りの話を書いたら、ニューヨークで仕事をしているOさん(日本人)から、メールをもらった。「ニューヨークの摩天楼の屋上でもミツバチを飼ってハチミツを採って売っている人がいます」と教えてくれた。摩天楼の屋上でねえ。いや驚きました。
 
アブナイあぶ
 蜂の話が出たついでに、あぶの話。
 甲子園も試合が伯仲していれば面白いが、大差がつくとつまらない。そういうときは、露天風呂に飛び込む。昼間だから水風呂だけど、これがことのほか気持ちいい。
 ひとしきり海や空や花を眺めるとほかにはやることがない。そこで、ざぶっと潜ったりするんだけど、これもひとりではすぐ飽きてしまう。で、肩をこっちの岩、足を向こうの岩に乗せて突っ張ってカラダをまっすぐ伸ばしてみると、昔は出腹が浮いてきたのだけど、いまは努力して凹ましたので腹は出ないで、グンニャリとした男の大事な部分が出てくる。ワカメというよりモズクのようなもの(黒いけど)もゆらゆら揺れて出てくる。よく見ると白いものも少し混じっている。これはトシだから仕方ない。
 その大事なモノは、ふだん日陰にばかりいて可哀想だから、たまには太陽のお恵みを与えてやろうじゃないかと、いうことになって日光浴をさせていたら、なんということか、ソレの先端にいきなり、あぶがとまるじゃないの。アブねえ! と思ったときはすでに遅く、キン!というか、チン!というか、そういう激痛が走って、うーっ!と唸ってしまったのだった。まいった、マイッタ、真夏のチン事。