平成17年10月2日 Vol 131
よかさ!
稲刈り
 稲刈りが終わった。
 これが終われば、あとは12月まで遊んで暮らしていればいい。そういうことになっている。
 そういうことになっているって、誰がそんなことを決めたのよ。
 ハイ、父ちゃんです。
 自分で決めたんだから、それでいいのだ。
 あしたは温泉に行くつもりだ。疲れたからね。暑い中、一生懸命働いたから、それくらいのことはしていいのだ。

 ことしは昨年のようなひどい台風が来なかったから稲は倒されず、虫にもやられず、だから豊作で、近くの専門農家の人から、「よくできてますね。どんな肥料をやったんですか」と尋ねられるほど。近くでは、虫にやられて全滅した田んぼも何カ所か出ている。暑いさなか、旧式の草取り機で愚直に草取りをしたのがよかったのかもしれない。薬を掛ければいいってもんじゃない、なんてことは言わないけれど、とにかくよくできてくれた。お米が自給できるってのは何事にも代え難くうれしい。老体には厳しいけど。

 近所の知人が、「ことしから田はやめた」という。8反もつくっていたのに。もうひとりの友人(悪友)もことしからやめている。「割に合わない」というのがやめた理由だ。
 割を考えたら、ほんとうにやってられないのかもしれない。毎年、そうやって米づくりを放棄していく農家が増えていく。先日、新聞を読んでいたら、「ご飯1杯35円、コーヒー1杯350円」と出ていた。コーヒーの十分の一の安さ。これじゃ、やめたくもなるか。

 うちはまだやめない。自分たちで食べる分だけだから、難しいことは考えない。
 今年の稲刈りは、近所のひとから使い古しの稲刈り機をもらって、それでぜんぶ自分で刈った。柔らかいところは前日に鎌で手刈りしておいたので、二日間で稲掛けまでやってしまった。でも、二日間とも異常気象の猛暑で、トライアスロンのレースよりも疲れた。手首も肘も肩も腰も痛いけど、あと十数日すれば、あのピカピカの新米が食べられる。

正しい指摘
 前回のこのページで、君子さんのことに触れました。その中で、「彼女は1947年生まれなので現在、49歳くらい」と書きました。そしたら、約3名の方から、「間違ってますよ」「勘定が合いませんよ」「どっちが正しいんですか」と、お叱りではなく、親切なご指摘をいただきました。
 すみません。近頃、すっかりボケちゃって。ありがとうございました。と一応、ご返事は出させていただきました。
 確かに、この頃、ちょいとボケが始まっているのか、誤字脱字があるのは認めます。昔は、誤字脱字を見つけて直すのが仕事だったのに、まったく恥ずかしい限りです。トシなのでこれからもそういうことがたびたびあるかと思いますが、その節は、どうぞ温かい目で見守ってこのボケ老人をお許し下さい。お願いします。
 でですよ、この47年生まれの49歳なんですがね、なんと申しましょうか、ちょいと洒落の分かる悪友なら、こんな親切なご指摘はして来ねえんで。「おいおい、またやってるねえ」と笑って許してくれる。なにしろ、昔っから冗談半分で生きてきたもんで、そのくせがいまだに直らない。あんまり真っ正直にお付き合いいただくと、ビックリ仰天面食らっちまいますんで、どうかひとつ、そこんとこよろしくってやつで。