平成19年1月1日 Vol 149
よかさ!
謹賀新年
 あけましておめでとうございます。
 昨年は、日照不足や台風襲来、赤潮発生、地球温暖化などで、お米、野菜、みかん、牡蠣、なまこなど何もかもが不作不漁に見舞われ、もう一歩で父ちゃんはグレて不良になってしまうところでしたが、年の瀬も押し迫ってウニが少し捕れ、なんとか年を越すことが出来ました。そのウニ漁も荒天続きでえらい目に遭い、田舎暮らし13年目で初めて自然の怖さを知らされたものでした。
 不良と言えば、あのヒゲの嵐山光三郎が中年や定年オヤジに不良のススメを説いてます。これはなかなか共感するところがあるので、父ちゃんもことし不作不漁が続いたら不良になることを決意しました。若い友だちのトライアスリートI君は50歳を目前にして、「人一倍わがままに生きてやろうと思います」と年賀の決意を述べてきました。その意気やよしです。父ちゃんも少しわがままに生きる勉強をしようと思います。いままでちょっと真面目すぎたからな。
 2007年は、団塊の世代が会社から追い出され、第二の人生をどう生きるか、選択を迫られます。田舎暮らしも注目されています。父ちゃんは、いまや押しも押される?田舎暮らしの星、(略してイナホ)ということで、ますます取材攻勢に追われてる状態です。イヤイヤながら正月3日もテレビ出演。でも、イナホは実らずに枯れてしまうこともありますが、実ればこうべを垂れなければいけません。小便じゃ嫌だけど、こうべなら垂れましょう。
 きのう大晦日、見知らぬ人が訪ねてきて(向こうはこっちをよく知っているのだとか)、「どうしても金子さんに聴かせたくて」と、小椋佳のCD『遠ざかる風景U』を持ってきてくれた。その中の『山に抱かれて』という曲が父ちゃんのイメージにぴったりなのだとか。長崎にはこういういいひとがいるのです。
 早速、聴いてみた。
♪…山に抱かれて 木々を愛し 風にとけて 生きてみよう
   山に抱かれて 自然らしく 自分らしく 生きて行こう…
 小椋佳は好きでコンサートにも行ったけど、この曲は知らなかった。なかなかいい。
 そうだよな。これからも風にとけて、自然に、自分らしく 生きて行こう。
 というわけで、本年もどうぞよろしくお願い致します。

走り初め
 大晦日午後11時50分、いつものように歩いて近所の八幡神社へ初詣に出かける。一番乗りは逃して二番乗り。「あれ、Tちゃん、いつから神社の役員になったの」「いや、役員が誰もいないからおれがお屠蘇をお酌しなけりゃいけないと思って」「あ、そうなの、じゃ、三番目のひとにはおれがお酌してやるわ」ということになって、勝手に代理役員を果たしてご帰還。空には星も見えるが、見事な月輪が出ていて、(あ、これじゃあしたは、初日の出は拝めないなあ)
 で、寝て、6時半に起きたら、東の空だけ雲がかかってる。初日の出の写真撮影は諦めて7時10分ジョギングに出る。日の出の時刻は7時20分。見晴らしのいい花の公園には、車が2台停まっている。それぞれの車内には若い夫婦と初老の夫婦(らしい)。それに高校生らしい若者がマウンテンバイクにまたがって日の出を待っている。
 見かけない顔だからどこか遠くから来たのだろう。厚い雲。気の毒に。
 通り過ぎて走っていると、くだんの若者が追い越していった。諦めたのだ。
 (人生そういうこともあるんだよ。ま、初日の出が拝めなかったからといって、なにもこの1年悪いとは限らないのだから、気落ちするなよ。寝てるヤツもいるのに、ここまで自転車で登ってきただけスゴイじゃないの。きっといいことあるよ、頑張れよ〜)
 いつもより少し先を折り返し戻ってくると、花の公園にはまだ2台の車は止まっていた。(7時45分だよ、あの雲じゃもう、初日の出は無理でしょう。そうか、若い夫婦は結婚3年目の岐路にいて、拝めたら結婚生活を続行、拝めなかったらきっぱり別れることにしようとでもいうのだろう。そうか、そうか。初老の夫婦は旦那が今年定年で、新しい仕事が見つかるかどうか初日の出に願掛けしようというのか。じゃ、拝めるまで帰れないよなあ。頑張れよ〜)
 と、駆け抜けてくると、あら、不思議。厚い雲の隙間から出てきたじゃないの。真っ赤な初日の出。えー、なんで。そして3分後にはまた、雲の中へ。あっという間の初日の出。
 (よかったじゃないの若夫婦。なんとかなるよ定年夫婦。粘ってよかったね。そう、簡単に諦めないことだよね。人生粘りよ、粘らなくっちゃ。おーい、自転車の若者、そんなに早く結論出しちゃダメじゃないのさ)