NEWS LETTER
Vol.18
 平成13年9月11日発行

種まき
 夏の間は、玄関も、居間も、寝室もみんな開けっ放しで寝ていましたが、さすがにこの頃は涼しくなって、夕べは夜中に起きて、締めて回りました。タオルケットも、毛布に替えて。
 孫の凛(2ヶ月半)は、泣き声が大きくなってきました。りん、りん、とあやす母親の声。庭でもリーン、リーンと鳴いてます。
 秋はいきなりやってくるけど、日中はまだ暑さも残っていて、のら仕事をすれば相変わらず、汗はびっしょりかきます。
 父ちゃんは、ミカン園で草払い。
 母ちゃんは、畑でせっせと種まきです。
 ダイコン、コマツナ、ホウレンソウ、ソバ、ジャガイモ、コウサイタイ、ラッキョウ、ソラマメ、カブ、サラダマーシュ。
 パセリ、キャベツ、ブロッコリーは、苗を植えました。
 蕎麦うちにハマっている石綿が、「オレ専用のソバ畑をつくれ」と言うので、畑を少し広げました。
 収穫は12月の中頃。ソバは、種1升で1斗の収穫。ことしは1斗半収穫の予定です。
豊作
 このところ風の強い日が続いていて、海に出られません。
 イカ釣りに行きたいのを我慢して、連日、ミカン園の草払いと、田んぼの溝掃除。
 ミカンは、もうずいぶん大きくなってきました。まだ緑色ですが、食べてみたら甘みもあります。ことしは豊作。去年は注文に応じきれずご迷惑をおかけしましたが、ことしは大丈夫です。
 ミカン狩りにもどうぞお出かけ下さい。
 田んぼも順調。ことしはお米も豊作が期待できそうです。
長崎へ
 半径約2km以内が行動範囲。父ちゃんは、普段、滅多に町へ出ることがありません。2kmを越えるのは、ランとバイクのトレーニングのときだけ。それ以外は、完全に、「引きこもり」です。
 でも、インターネットはやっていますが、ツーショットダイヤルや出会い系サイトには手を出していませんので、どーぞ、ご安心を。
 ピアノの譜面が欲しくて、半年ぶりに長崎市へ行ってきました。紀伊国屋で、「LET IT BE」の譜面を買って、義坊の「洋食屋ゴーシュ」に顔を出して、まだ準備中の店内で蓄音機のディジー・ガレスピーを聴きながら、ワインと特製スパゲッティをごちになってきました。あまりにうまいので、もう1回つくってもらい腹パンパン。朝採ったパープルインゲンを持って行ったら、お土産にワインを2本もくれました。
住民検診
 きょうは、朝から住民検診で、町立病院へ出掛けました。
 無料で、いろいろ調べてくれます。待合室は知り合いばかりです。
 「なんばしたと」と、あっちからもこっちからも声がかかります。見知らぬ人からも、「テレビで見ました」と挨拶されます。住民検診だからいいけど、痔とかほかの恥ずかしい病気だったら、参るだろうなと一瞬、考えました。一日で、町中に広まるからな。
 初めに、身長、体重測定。「169センチです」。「ちょっと待ってよ、1年で4センチも縮まっちゃうの」。「年を取るとどうしてもね」。「そうかもしれないけどさ、もう1回測ってよ」。「169センチです」。「どれ、見せて。こっちの線で見るんじゃないの」。「あら、ごめんなさい。173センチです」。「ハハハ」。「ハハハ」。
 胃カメラ検査。「おや、金子さん」。「こないだはどうも。夜中に起こしちゃって」。「あれからどうですか」。「もう、すっかり」。「それじゃあ、これ、のどの麻酔薬、飲み込まないように上を向いて5分待ってくださいね」。「ハイ」。「露天風呂入ってますか」。「あわわ」。「月見ながら入ったら、いいでしょうね」。「うぐぐ」。「酒もうまいでしょうね」。「あ、ゴクン」。
 「ハイ、じゃあ、横になって。ちょっと我慢してくださいね。あ、ごめんなさいね。もう少しですよ。あ、すみませんね。ハイ、きれいなもんです」。
 「がんは無い?」。「はい、ありません」。「のどから血が出たけど」。「あ、すみませんね」。「きょうはがんがなくても、あした、がんが発生するってこともあるんでしょう?」。「いや、それはないです。半年後に見つかるってことは、可能性としてはありますけど、まあ、大丈夫でしょう」。「じゃあ、近いうち、うちでイッパイやりましょうよ」。「ハイ、うかがいます」。
 総合診断は院長。
 「あ、金子さん、しばらくです。いやあ、この間はお世話になって。やっと、家の方もめどが立って年内には着工することになりました。女房が金子さんちの露天風呂がすっかり気に入って、うちにもつくれってきかないんですよ。ハハハ。胃も腸も肺も、がんの心配はありません。ただお酒のほうは少し控えた方が。この数値が高すぎます。週2回は休ませてください」。
 「週2回はあんまりでしょう。週1にまけてくれませんか」。
 「じゃあ、週1で」。「近いうち、どうです」。
 「いいですね。酒持ってうかがいます」。
 
えーっ!
 
「お父さん、来て来て。大変。ニューヨークで」。
 「えーっ!」。