平成14年2月26日 Vol 39
春が来た、かな 
 「あ、ウグイスだ」
 17日(日曜日)の朝、ウグイスが鳴いた。
 「ホー、ホケ」。ことしの初鳴き。まだ、「キョ」がない。布団の中で聴く。
 メジロ、ホウジロはだいぶん前から鳴いている。そして今朝、イカルが鳴いた。
 「キーコーキー」と鳴く。「キーコーヒー」とも聞こえる。
 満開の梅の花を眺めながら、友だちが送ってくれたスターバックスを飲む。
 風が強く、八重梅の花吹雪。
 「わー、きれい」と母ちゃんが叫ぶ。庭に、梅の花びらが舞う。
 沈丁花の香り。満開のリラの花。桃のつぼみもふっくらと。
 「春が来た」という感じ。まだ、油断できないけど。 
母ちゃん、その後
 全治1ヶ月なので、まだ、ギブスをはめて松葉杖をついた
り、はいずり回ったりしてるけど、だいぶん回復はしている
みたい。のら仕事ができないので、かずらでカゴを編んで
いる。
 「怪我したからって甘えちゃいけねえよ。料理だって洗濯
だって、積極的に動くことがリハビリになるんだから」と、愛
のムチで厳しく指導したのが功を奏している様子。自立が
大事だからな。
 わざわざお見舞いに来ていただいたり、メールをいただいたり、みなさん本当にあり
がとうございました。谷口さん、冷凍食品山ほどありがとうございました。1ヶ月では食
べ切れません。川合さん、味噌和えと和菓子おいしゅうございました。陽子さん、しし
肉ありがとうございました。つぐちゃん、越後の吟醸とワインおいしゅうございました。
言っておくけど、5合は君が開けたんだからね。
 でもね、みんな、言うことは同じなんで、父ちゃん、少しふてってる。
 「この際、しっかり母ちゃん孝行することだね」
 「普段の2倍、働くように」
 「大事にしなさい。トイレにも連れて行きなさい」
 「奥さんのありがたみが分かったでしょ」
 「いい機会だから、ヘルパー3級取りなさい」
 「料理もできない男は最低です」
 けっ、余計なお世話だ、ほっといてくれ。もうちょっと、ましなこと言えねえのかい。それ
じゃあ、なにかい。おいらが普段なんにもしてねえみてえじゃねえか。へっ、(確かに何
もしてねえな)。でもな、こう見えても、おいら、心配はしてんだよ。(だいいち、ひとりに
されちゃあ、生きていけねえからな)。ギブスの包帯だって毎晩、巻き直してあげてるし、
料理だって運んでる。新聞だってとってやってるぞ。
炭窯づくり
 炭窯のコウカケをするから加勢してくれと知人がいうので、隣町まで行って来た。コウ
カケというのは、炭窯の天井をつくること。炭窯も長く使っているとガタがくるのでつくり
かえるのだ。
 炭材をぎっしり詰め込んだ上に土をかけ、鉄の棒で叩いて固める。ひとりではとても
やりきれないので、大勢で交代しながら叩く。固まったら、その上に屋根をかける。仲
間の炭焼き師が7、8人集まったので1日でかたちはできあがったが、火を入れてか
らもさらに叩いて固めなければならない。
 夜は、コウカケ祝い。みんな、これが楽しみで駆けつける。
確定申告
 確定申告の時期が近づくと、みんな「深刻だ」と言うけれど、父ちゃんちはちっとも深刻じゃない。
 ことしも、「はい、結構です」とわずか5分ほどで済んだ。
 なにせ、稼ぎがないから、申告もなにもないのだな。
 「ほんとに、これだけですか」とか、「これで大丈夫ですか」とか聞かれるし、「申告の対象になりません」などと言われたこともあるくらいだから、筋金入りなのだ。
 それでも、どっこい、生きているのだから、金なんか無くたっていいんでないかい。
ジャガイモの植え付け
 暖かくなれば畑が忙しくなる。
 母ちゃんが動けないもんだから、余計忙しい。
 管理機で畑を耕し、ジャガイモを植えた。友人が送ってくれた北海道のマッカリジャガがうまかったので、それをとっておいて植えた。サツマイモは好きじゃないので楽しくないが、ジャガイモは大好物なので、汗を流すのが苦にならない。