平成14年9月12日 Vol 59
大漁
 「あれ、金子さん、漁師やめたんじゃなかったと」
 久しぶりに船を出したら、知り合いの漁師に言われてしまった。
 直売所へ顔を出したら、そこでもまた同じことを言われてからかわれた。
 長いこと夏休みと称してさぼっていたバチ。
 ハイ、これからまた真面目に働きます。でも、まだちょっと暑いな…。
 眠い目をこすって網を上げに行ったら、モチ(イボダイ)が50匹かかってた。ほかにシタビラメ、コノシロ、グチ、シャコ。なんと初日から大漁だ。こりゃ、ほんとに真面目にならんば。
 カナジャ(フグ)が釣れてると言うので行ってみたら、形のいいのが36匹釣れた。 
一夜干し
 イボダイとフグは刺身にして食べ、残りは開いて一夜干しにした。
 ご飯のおかずにもいいし、酒の肴にもいいからな。
 言っておきますが、さばいたのは母ちゃんじゃありません。父ちゃんです。心を入れ替えたんです。
 友だちに送って喜ばせようと張り切っていたら、その晩、野良猫にごっそりやられてしまった。
         
ソバ
 どういうわけか、忙しさはいつも一度に来る。漁が忙しくなったのに、畑のほうも一気に忙しくなった。
 稲刈りを前にして、ソバを植えたり、ジャガイモを植えたり。
 いや、植えるのは母ちゃんだけど、畑を耕すのは父ちゃんの担当だからな。
 夏の日照りでカチンカチンになった土は、小さな管理機では歯が立たず、手間がかかる。9月に入っても残暑は厳しく、連日汗だく。
 それなのに、今朝、庭から畑を見たら、キジバトが一列横隊でソバの種をほじくってた。
エッセイ教室
 ちょっと年を食ったお嬢さんが二人、エッセイの書き方を教えてくれと言うので、また、エッセイ教室を開講。どうもセンセイは、女性には弱いのだな。もうちょい若い女性なら言うことはないのだけれど、まあ、贅沢は言ってられない。二人とも外国人の旦那を持っていて、長いこと外国暮らしが続いたので、正しい日本語を忘れちゃったのだとか。それならと、父ちゃん、ボランティアを買って出たというわけ。
講演
 でも、やっぱり、「若い、ミニスカ、ボイン」がいいなあとブツブツ独り言を言ってたら、なんと、「200人の学生の前で講演をしてくれませんか」という教授が東京からやって来た。
 「半数が女子大生です」とのこと。てことは100人が若い、ミニスカ、ボイン…。「いや、若いのは確かですが、それ以外のことは保証できません」。そ、そりゃ、そうでしょう。
 でも、えらいことだぞ、これは。
 さあ、父ちゃん、どうする? 
ミニ・トライアスロン
 「いさはやミニ・トライアスロン・リレー大会」に行ってきた。
 1区自転車9,6` 2区ラン4,0` 3区ラン3,8` 4区スイム200m 5区ラン3,2` 6区ガタスキー200m&ラン2,8`。
 父ちゃんは1区の自転車。結果は言いたくない。
 いい線行ってはいたのに最後の登り坂でチェーンがはずれるアクシデント。いままでチェーンがはずれるなんてことは一度もなかったのに…。ランの選手が頑張ってくれたけど、みんなの足を引っ張ってしまった。
 いま、深く落ち込んでます。当分、立ち直れそうもありません。どなたか、優しい愛の言葉を。