レクイエム


 11月をもって、某大人気神話系HPの掲示板が閉鎖されるとの話を聞いた。追悼の意を込めて、これまで私が、その掲示板でレスを行った質問を、ここに記載していきたいと思う。願わくば、フェニックスの羽ばたきのあらんことを‥‥。

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Q.土占いについて知りたい。

A.別表参照。

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Q.「偽エノク書」について教えてください。

A.「偽エノク書」なるものは、『悪魔事典』新紀元社に出てくるが、元ネタはゲティングス『悪魔の事典』icon青土社106Pの「エノクのデーモン」の項にあげられた、「偽エノク文献」のことである。しかし、「偽エノク文献」と呼ばれる文献が、本当に存在しているかどうかは、私は疑問に思っている。
 この項目でゲティングスは、「エノクのデーモン」を2つのグループに分類している。一つは、旧約聖書外典の、『エチオピア語エノク書』( 『聖書外典偽典4』icon教文館に収録)や『スラブ語エノク書』(『聖書外典偽典3』icon教文館に収録)に登場する、堕天使たち。もうひとつは、よくわからないが、ソロモンの悪魔を含むデーモンのリストが載っている、偽りのエノク書である。たちが悪いのは、この両方のグループともに、「偽エノク」という言葉が使われていることで、そのためこの「偽」というのを、「偽」とは当時の信仰にその内容がそぐわないため、偽物と勝手に決め付けられた聖典のことだとしているサイトもあるが、『エチオピア語エノク書』や『スラブ語エノク書』には、ソロモンの悪魔は出てこない
 結論を言ってしまえば、この「偽エノク文献」がなんなのかは、Adam McLeanの『A Treatise On Angel Magic』を見なければ、結論は出ない。が、洋書の上に絶版なので、現時点では確認不能。そのため、この「エノクのデーモン」の項目から推理していかなければならないのだが、Adam McLeanの『A Treatise On Angel Magic』は「ハーリィ6482番」の研究本である、という。ならば、「偽エノク文献」=「ハーリィ6482番」とは考えるのが妥当であるが、この「ハーリィ6482番」が何なのか、よくわからない。ただ、1つ上の「ハーリィ6483番」は、実は『レメトゲン』の事なのである(「Twilit Grotto」の「Lemegeton」を見よ)。実際、「エノクのデーモン」の項目にも、この古代の伝統に由来する断片的な観念が、ソロモンの『レメゲトン』といった文書でと書いている。
 私はこの「偽エノク文献」というのは、中世以降のグリモワールの流れみたいなものを言っているのではないかと思う。魔術の流れのひとつに「エノキアン魔術」、またの名を「天使魔術」と呼ばれるものがあり、それは名前とおり、『エノク書』に由来すると言われている。

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Q.生命の樹のセフィラという球にはそれぞれ天体が対応しているとあるのですが、第一のセフィラ「ケテル」に対応する「第十天」というものがよくわかりません。「第十天」とは何なのでしょう?

A.フレッド・ゲティングスの『オカルトの辞典』青土社を読め。と、この質問に対しては、一言でレスを終わらせてしまった。と言うのも、『オカルトの辞典』に一応、「第十天」の項目はあるものの、それを理解するには、いくつもの項目を呼んで、その関連性をまとめなくてはならず。かなり面倒臭いので、『オカルトの辞典』を読むべし。

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Q.龍と鬼の関係について、この文献が参考になるんじゃない?とかいうのがあったら教えてほしいのですが。

A.手持ちの資料の中では、小松和彦の『日本異界絵巻』iconちくま文庫や、『日本妖怪異聞録』icon小学館ライブラリーなどに、ヤマタノオロチが酒呑童子の父親だという伝説が記載されていた。これは「奈良絵本『酒典童子』赤木文庫旧蔵」にあるらしい。他にも、橋姫が水神(竜神?)の精だったり、鬼女紅葉と九頭龍信仰の関連についても、ちらほらと。

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Q.アルベリヒについて教えてください

A.「アルベリヒ」は『ニーベルンゲンの歌』iconに出てくる。ただ、岩波文庫版前編304pでは、「アルプリーヒ」になっている。ちなみに「アルベリヒ」がフランス語では「オベロン」になるらしく、フランスの『ユオン・ド・ボルドー』(トマス・ブルフィンチ『シャルルマーニュ伝説』現代教養文庫参照)に出てくる。

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Q.ベルトール神話について教えてください。アメルトというのがベルトール神話の野獣神、デナンがベルトール神話の秩序神という事だけが分かってます。

A.これは検索かけたら、同人創作サイトがでてきて、どうみても、そこのオリジナル作品の設定資料のようだった。これがまた異様に凝ってたので、何も知らない人が見たら、なにかの古典資料かと思ってもおかしくない。

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Q.メリクリウスとオーディンの関係を教えてください。

A. タキトゥス『ゲルマーニア』icon岩波文庫版59pの本文に、彼らはもっともメルクリウスを尊信しとあり、注釈にゲルマン神話のウォーダン神をいうかとある。古代ローマの文化人たちには、異民族の神をローマの神々の名前で書き記す習慣があった。ちなみに、プルタルコスは『エジプト神イシスとオリシスの伝説について』岩波文庫でエジプトの神々と結びつけていて、メルクリウスはトートと同一視されている。これは後に、トート・ヘルメス・メルクリウスという、錬金術やヘルメス学の重要なキーワードになる。

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Q.魔法使いについて調べているのですが、ドルイドやメイジなどの区別がよくわかりません。呼称とその判別方法を教えてください。

A. 別表参照。初心者の方に、まず理解してほしいのは、世界にはいろんな国があって、いろんな文化・言葉・宗教の違いがあるってこと。日本でも、巫女さんとかお坊さんとか神父さんとか、いろいろあるのと同じ事。

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Q. タロットカードの名称を教えてください。

A. 別表参照。というか、本屋の占いコーナーでタロット本買った方が早いと思う。

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Q.「poudoudou」、メーカーのブランドの名前ですが意味が知りたいです。

A. 実際の意味はわからないが、検索かけたら、「pou」や「dou」はハイチ語やクレオール語で使われている単語のようだった。ネット上のハイチ語辞書によると、「dou」は「mellow」、「pou」は「in order to」と、「lice」のふたつの意味があると書いていた。それらに基づいた私の予測、あくまでも私の予測としては、「酔いしれよう」とかいう意味なんでは。

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Q.様々な仮面と説明等のある資料を教えてください。

A.私の持ってる資料の中では、遠藤紀勝『仮面 ヨーロッパの祭りと年中行事』現代教養文庫というのがあり、ヨーロッパの祝祭に使用される仮面に関してまとめた本で、文庫なのにふんだんに写真が使われていて、なかなか仮面フェチにオススメの本だ。でも、出版社潰れてるしで

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Q.「ヒヒイロカネ」というものは宙に浮くのでしょうか? 何かいい資料はありませんか?

A. 最近では、ゲームなんかで使われているようだが、「ヒヒイロカネ」というのは、茨城県にある皇祖皇太神宮に伝わる『竹内文書』なる古書に登場する物質のことである。原典資料としては『定本竹内文献』icon八幡書店や、竹内義宮『神代の万国史』皇祖皇太神宮天津教刊とかがあるが、高いので私も読んだことは無い。 手元にあるのは、佐治芳彦『謎の竹内文書』、高坂和導『[超図解]竹内文書』icon共に徳間書店くらいで、これらによれば「ヒヒイロカネ」は、天職知八意主命が祭儀用の鈴を作ったのが最初で、剣以外にも、様々な用途に使用されたらしい。しかしかなり希少で、雄略天皇の頃に使い果たしたらしい。『[超図解]竹内文書』iconでは、飛行機だと考えられている「天の浮船」が「ヒヒイロカネ」で創られている事になっているが、ほんとに『竹内文書』にそんな記述があるのかは、確認してみないとわからない。
 ちなみに『魔導具事典』icon新紀元社の「ヒヒイロカネ」の項目は、『竹内文書』ではなく、昭和11年から15年にかけて酒井勝軍が発行した、ムーの元祖みたいなオカルト専門誌『神之日本』にリポートされた記事に基づいている。昭和13年頃に酒井勝軍は岩手県で大量のヒヒイロカネを発見し、そのリポートを同本に掲載していた。現在では、八幡書店から復刻版が出ているらしいが、私は読んだことがない。手元にある『日本超古代文明のすべて』icon日本文芸社を参照した。

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Q.女騎士というのは、歴史上存在したのでしょうか?

A.この質問が出た頃に、たまたま購入した、トマス・ブルフィンチ『シャルルマーニュ伝説』icon現代教養文庫の中に、「ブラダマンテ」という女騎士が出てくる。シャルルマーニュ自体はカール大帝という8世紀頃の人物だが、「ブラダマンテ」も実在していたのかまでは、知らない。ちなみにこの『シャルルマーニュ伝説』iconの文元社復刊版は、現代教養文庫版の5倍の値段になってるしで。

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Q.錬金術の「カオス」と「イデアス」について教えてください。

A. 「カオス」と「イデアス」については、山北篤『魔法・魔術』icon新紀元社の錬金術の項でみかけたが、これはどうもセルジュ・ユタン『錬金術』icon文庫クセジュを参考にしてるっぽい。セルジュ・ユタン『錬金術』iconでは、「イデアス」は「イデオス」の表記され、「カオスとイデアス」は「カオスあるいはイデオス」のされ、「カオス」=「イデオス」となっていた。これはパラケルススの著書をベースとしており、曰く、世界の始原にあたるのは、「ユニテ」すなわち「イリアステル」である。この単一の根源が具現的に現れるために、女性原理(「カガステル」)と男性原理(セルジュ・ユタンはこれに値する単語は書いて無いが、ゲティングス『オカルトの事典』iconに従うなら、こちらが「イリアステル」になる)に分かれ、その結合から、「カオス」あるいは「イデオス」が生まれる。こうして「イリアステル」は分割され、分解され、己の胎内から原物質「ヒューラー」を出現させたのである‥‥これを読む限りは、「ヒューラー」に至る過程をしめしているに過ぎない気がしないでない。パラケルススの原典をみてみたい。

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Q.大いなる法(アルス・マグナ)について調べていた時に「完全に成功した人間は少ない」と表現されていましたので、もしかしたら成功した人間がいるんじゃないでしょうか?と思っているのですが、どうなんでしょうか?

A.「アルス・マグナ」は、金の製造や賢者の石の製造の事を指し、名高い錬金術師、例えばフラメルやサン・ジェルマン伯爵、フルッカネリなどが成功したという伝説がある。しかしながら、真の、究極的な「アルス・マグナ」は唯一なるものと合一することで。この場合の成功者の例としては、やはりキリストがあげられている。なお、セルジュ・ユタン『錬金術』icon文庫クセジュにも、「アルス・マグナ」については127p〜に書いている。

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Q.錬金術では、雷や電気って、四大元素の考え方に当てはめる事が出来るんでしょうか?

A. セルジュ・ユタン『錬金術』icon文庫クセジュでは、電気的なものは「火」にあたるとしてるので、放電現象とみるなら、雷は「火」でないかと。

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Q.『ファイナル・ファンタジー』シリーズの赤魔術は創作ですか?

A. 「赤魔術」は実在していたりする。1992年に小学館からイブラヒム著『エジプト赤魔術の秘法』というのが出版されていた。私も実際に読んだ事はなく、『ワンダーライフ』1992年3月の記事で見ただけだが、タイトル通り、エジプト起源の魔術についての本らしい。ただし、「れんぞくま」などは載ってないだろうと思う。

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Q.ゴーレムに特殊な能力はあるのか、教えてください。

A. ゴーレムの特殊能力については、桐生操『黒魔術白魔術』icon角川ホラー文庫と『神秘学の本』icon学研などで紹介されている、プラハのラビ・レーウェの造ったゴーレムの伝説では、自在に姿を消すことができる、透明化能力を持っていたらしい。ゴーレムをユダヤ教のラビが造るのは、 16世紀のプラハでは、ユダヤ人迫害が行われていたという時代背景があるからだ。ペレシの『ゴーレム伝説』(『東欧怪談集』河出文庫)には、かつてプラハの民衆がユダヤの女を凌辱し、ユダヤのこどもをひき肉にし、残りは皆殺しにしようとユダヤ人に襲いかかってきた時代のことだという時代背景の説明がされており、迫害された民が、自分たちの守護者を夢想してたものが、ゴーレム伝説である。幻想世界の住人にも、そういう歴史的背景があるということは、忘れないで欲しい。ちなみに、1966年の大映映画『大魔神』は1920年独映画『巨人ゴーレム』の翻案だったりする。

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Q.パラケルススが造ったホムンクルスと、ファウストの造ったホムンクルスは何処か違いがあるのでしょうか?

A.澁澤龍彦『黒魔術の手帖』icon河出文庫or文春文庫の「ホムンクルス誕生」を参照のこと。ゲーテはパラケルススの影響を受けていたため、ホムンクルスに関しては、パラケルススの著作をベースに創作したらしい。

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Q.「アンドロスコーピオン」について教えてください。

A.安田均/グループSNE『モンスター・コレクション改訂版上』富士見ドラゴンブックスによると、やはり出典は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』らしい。早川浩『RPG幻想事典』ソフトバンクには、「スーコピオンマン」で出ている。矢島文夫訳『ギルガメシュ叙事詩』icon ちくま文庫に、ギルガメシュが「サソリ人間」の夫婦と出会うシーンがあるので、そのへんが原典なんだろう。

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Q.草薙剣と天叢雲剣は同一視されてますが、二つは別物だという噂を聞きました。 実際どうなんでしょう?

A.『日本書記』神代上第8段‥‥岩波文庫版だったら、92pを参照のこと。草薙剣、此をば倶娑那伎能都瑠伎と云ふ。一書に云はく、本の名は天叢雲剣。蓋し大蛇居る上に、常に雲気有りと、書いている。二つを別物とするのは、これを否定する学説なので、実際のところはタイムマシンにお願い♪しないとわからないのではないかと。

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Q.鬼について教えてほしいのですが。

A. 鬼については、馬場あき子『鬼の研究』iconちくま文庫がオススメ。

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Q.「精霊王」について教えてください。

A.一般的な「精霊王」は『ロードス島戦記』などのが有名なので、私も近年におけるゲームなどの設定による概念だと思っていたものの。エリファス・レヴィ『高等魔術の教理と祭儀 祭儀篇』人文書院の第四章「四つのものを呼びだす呪文」に彼らめいめいの主君は地の精にとってはゴブ、火の精にとってはジン、空気の精にとってはパラルダ、そして水の精にとってはニクサであると、なんとジンを火の精霊王に設定したのは、エリファス・レヴィが元だったのである。これにさらに元ネタがあるかまでは、調べてない。

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Q.四元素の精霊について教えてください。

A.別表参照。

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Q.アゲハ蝶のような羽を持つ妖精なんていますか。  

A.コティングリー妖精事件のコナン・ドイルの親類にあたる、リチャード・ドイル(1824〜1883)が挿絵を書いたW.アリンガム(1824〜1889)の絵本『妖精の国で』(1870)ちくま文庫に、昆虫の羽根を持った妖精たちがでてくる。また、 シェイクスピアの『夏の夜の夢』icon(1600?)白水社では、ティターニアの付き人の妖精の中に、「蛾の精」というのがいる。

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Q. 「ダプネ」という月桂樹になったニンフについて教えてください。

A.オウィディウス『変身物語』icon岩波文庫上巻32pを読め。

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Q.日本のギリシア神話関連の本を読んでいると「ガイアはカオスから生まれた」と説明しているものが多いのはなぜ?

A. 山室静『ギリシア神話』現代教養文庫で、『神統記』を典拠として、このカオスから最初に生まれたのがガイアだったと書いてるので、その影響かもしれない。 ブルフィンチ『ギリシア神話』岩波文庫でも、23pにカオス(混沌)から生まれた「地」と「天」とある。ちなみにセルジュ・ユタン『錬金術』icon及びレナル・ソレル『オルフェウス教』icon共に文庫クセジュによると、「カオス」の語源は「穴」を表わす単語らしい。「カオス」を「混沌」と見なしたのは、後のストア学派からだそうで、ヘロドトスの頃には「穴」的な意味しかなかった模様。

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Q.安倍晴明が使った「反魂の術」について教えてください。

A.「反魂」というのは、『撰集抄』の「巻五第一五 作人形事・於高野山」に出てくる言葉で、人も見ぬ所にて、死人骨を取集て、頭より手足の骨をたかへてつゝけ置て、ひさらと云ふ薬を骨にぬり、いちことはこへとの葉をもみ合て後、藤の若はへなとにて骨をからけて、水にて洗侍りて、頭とて髪の生へき所には西海枝のはとむくけの葉とをはいにやきて付侍りて、土の上にたゝみをしきて、彼骨をふせておきて、風もすかすしたゝめて、二七日置て後、其所にゆきて、沈と香とを焼て、反魂の秘術をゝこなひ侍りきと申侍りしかは、大方はしかなり。云々とあり、晴明ではなく、西行法師が人骨を集めて人造人間を作る際に用いた秘術のこと。晴明が用いた術は、「泰山府君祭」と呼ばれるもので、これは『今昔物語集』巻19の24「代師入太山府君祭都状僧語」にでてくる。泰山府君は人間の生命の長短を司っているので、この神に祈祷して病気の僧を助けようという話。これが拡大解釈されて、「反魂の術」になったんでないかと思う。ちなみに『枕草子』にも、宮人たちが病気になれば、陰陽師や僧が呼ばれて祈祷してる様が描かれている。

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Q.精霊石の原典(原点)を探しています。

A.「Spirit Stone」で、海外検索かけたら、ゲーム以外のものが、いろいろ出てきてはきたが、ピンと来るものは無かった。「elemental stone」では、海外でもゲームサイトばかり。水晶にSpiritを宿す方法なら、15世紀にトリテミウスが書いているのだが。

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Q.SRPG『ファイヤーエンブレンム』シリーズに出てくる魔道書、「ミィル」「フィンブル」「エレシュキガル」「ゲスペンスト」の意味。

A.フィンブルは北欧神話、エレシュキガルはメソピタミアの冥府の女王(矢島文夫訳『ギルガメシュ叙事詩』icon ちくま文庫の「イシュタルの冥界下り」を読め)、ゲスペンストgespentはドイツ語の「幽霊」(『エクセル独和辞典』iconにも載ってる)。

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Q. イエスは自ら復活したそうだけど、詳しい人いない?

A.『ニコデモ福音書』(『聖書外典偽典6巻』 icon教文館に収録)では自ら復活してる。私見では、キリストを「人の子」と見るか、「神の顕現」と見るかで、自ら復活したかどうか、変わってくるんでないかと。『ニコデモ福音書』では、後者。

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Q.他にファウストがいるとは知りませんでした。

A.ファウストは実在した人物であり、1480年に生まれて1539年にドイツ・シュタウフェンで死んだとされている。伝説では、錬金術の実験中に爆死したとか。最初にファウストが物語化されたのは、1587年『実伝ヨーハン・ファウスト博士』(松浦純訳『ドイツ民衆本の世界3 ファウスト博士』icon国書刊行会)で、作者は不明。その後、1592年にマーロウが戯曲『The Tragicall History of Dr.Faustus』を書いて、18世紀頃にはいろんな作家がファウスト伝説を描き、1790年にゲーテの『ファウスト断片』がリリースされた。ファウストはゲーテのオリジナルではない。
 実在したファウストは宗教改革者マルティン・ルターと同時代の人物なので、ルターの食卓語録に、このファウストの名前が出てくるそうな。まあ‥‥どうでもいいような話だが、ファウスト伝説にはアンチ・ヴァチカン的な面があり、そのへんでルター派などのプロテスタント的な民衆にウケタといわれている。もしかするとルターとファウストは、改革の時代における、光と影の兄弟だったのかもしれない。

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Q.式神の十二神将について教えてください。

A. 安部晴明が使役したという十二神将は、鎌倉時代に書かれた『源平盛衰記』巻十中宮御産事に出てくる。一条戻橋と云は、昔安部晴明が天文の淵源を極て、十二神将を仕にけるが、其妻職神の貌に畏ければ、彼十二神を橋の下に咒し置て、用事の時は召仕けり。是にて吉凶の橋占を尋問ば、必ず職神人の口に移りて善悪を示すと申す。されば十二人の童部とは、十二神将の化現なるべし

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Q.ヴァン・ヘルシングみたいなモンスター・ハンターって他にいるんですかね?

A.ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』icon創元推理文庫に出てくるヴァン・ヘルシングみたいなキャラは、レ・ファニュ『吸血鬼カーミラ』iconのヘッセリウス博士、アルジャノン・ブラックウッド『妖怪探偵ジョン・サイレンス』角川ホラー文庫のジョン・サイレンス、ホジスン『幽霊狩人カーナッキ』角川ホラ−文庫のカーナッキ、ラヴクラフト『ダニッチの怪』(『ラヴクラフト全集6』icon収録)のヘンリー・アーミティッジ博士、デニス・ホイートリー『黒魔団』国書刊行会のド・リシュロー公爵などがいる。

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Q.セフィロトの木で、一番上のアツィルトから最下のアッシャーまでにいたる、経緯について知りたい。

A.32(又は22)の小径に関して、なんとウェストコット博士の『形成の書』解説本の翻訳を発見した。でも肝心なところは途中までしかないので、英語版で観るべし。

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Q.『シャーマンキング』iconというマンガに、八番目の天使ゼルエルとかいう天使が登場しますが、あれは創作ですか。

A.『新世紀エヴァンゲリオン』iconでは第14使徒だっけ。マルコム・ゴドウィン『天使の世界』icon青土社p107のリストにあがってるが、海外サイトでも、これからの引用が多く、よくわからなかった。

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Q、神の左にいる者って、誰のことですか?

A.たぶん、映画『ヴァン・ヘルシング』 iconネタ。映画内でドラキュラがヘルシングを「ガブリエル」と呼んでいる通り、「神の左」=ガブリエル、そのまんま。これは『スラヴ語エノク書』(『聖書外典偽典3』 icon教文館に収録)に書かれている。ちなみに真野隆也『天使』icon新紀元社で、『トビト書』に「神の左」とあるとしているのは、たぶんは間違い。『トビト書』(『聖書外典偽典1』icon収録)にはガブリエルはでてこない。

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Q、アンデッドの種類について知りたい、できるだけ沢山。

A.アンデッド・モンスターとしては、GHAST、GHOST、GHOUL、FLESH GOLEM、LICH、MUMMY、PHANTOM、POLTERGEIST、SHEDE、SPECTER、WRAITH、ZOMBIEなどが、『RPG幻想辞典』ソフトバンクにあげられいる。

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Q.日本で呪術用の人形は、何というのでしょうか?

A. 「人形」と書いて「ひとかた」と読む。特にヒネリ無し。平城京跡から出土された「ひとがた」には、両目と胸に釘が打ち込まれたものがあるそうな(渋谷申博『呪術と占いの日本史』日本文芸社による)。こんなのが、「写真の両目に画鋲を刺す嫌がらせ」のルーツなのだな。

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Q.多神教に一神教と同じ思想はあったのか?

A.クリュシッポス『初期ストア派断片集3』icon京都大学学術出版会に、紀元前後のギリシア哲学ストア派のギリシアの神々の捉え方が書かれていた。これ読む限り、ストア派は極めて一神教的な考えだったらしく、ゼウスは、あらゆるものを支配するロゴスであり、宇宙全体の魂であって、すべてのものはそれに分け与えることによって生きている(ゼーン)と、ゼウスを唯一神にみたてている。ギリシア神話の神々というのは、同じ神が、ただ違う名前で呼ばれているのだとしている。インドのウパニシャッドもそうだが、私の感触では、多神教に哲学的要素を加えると、一神教的になるような気がする。

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Q.悪魔は何語を喋るんでしょうか? ソロモンの悪魔に「エジプト語を喋れるが完璧ではない」って奴がいたんで。

A.これは「ウヴァル」についての質問。青狼団『魔導書ソロモン王の鍵』icon二見書房ではエジプト語を話すが、完璧ではないと書かれているが、これは、クロウリー&メイザース版『The Lesser Key of Solomon』にある、and speaketh the Egyptian Tongue, but not perfectlyを訳したものだ。しかしながら、R.スコットの『Discoverie of Witchcraft』では、he soundeth out in a base voice the Agyptian toongと書いていて、ゲティングス『悪魔の事典』icon青土社の大瀧啓裕訳に従えば、低い声でエジプト語と受け取られる言語で話すとあり、こちらの説でいけば、エジプト語を話せることになる。

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Q.イタカという存在について知りたいので、誰か教えて下さい。

A.1933年にオーガスト・ダーレスが短編小説『風に乗りて歩むもの』(青土社『クトゥルー4』icon収録)で創作した邪神。この小説の中でアルジャーノン・ブラクウッドが出てくるが、これはブラックウッドの短編小説『ウェンディゴ』(『ブラックウッド傑作選』創元推理文庫収録)のことで、この小説はインディアンにつたわるウェンディゴという風の精霊にまつわる話で、つまりはダーレスはこのウェンディゴをベースにイタカを創作したわけだ。ちなみにブラックウッド以前にも、A.H.ルイスが『大鴉の死んだ日』(荒俣宏編『アメリカ怪談集』河出文庫収録)の中で、ウェンディゴを登場させている。最近では、ラリー・フェセンデン監督のホラー映画『チル』が原題を『WENDIGO』といって、ウェンディゴが出てきたが、面白く無かった。

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Q.「赤い光」を発するモノはいないでしょうか? 妖怪でも神でも何でもいいです。

A.赤い光というと、ジリオン。私が光で連想するのは、ギリシア神話の曙の女神エオスだろうか。エブスリン『ギリシア神話小事典』現代教養文庫59pに、この美しい女神が炎の色の髪の毛を振り上げると、 金と赤のかすかな光が、空一面をいろどり始めるとある。エオスはローマではアウロラ、英語で「オーロラ」のこと。実際のオーロラが赤い光になるのは稀らしいが。今年のクリスマスは、オーロラを観に行きたいものだ。
 オーロラっていえば、生き物ではたぶん無いけど、九州地方の海では毎年、「不知火現象」という、謎の怪光が見られる。これは歴史が古く、「肥前国風土記」に景行天皇を導いた光として書かれている。『風土記』平凡社ライブラリーの295ページ参照。

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Q.『黄龍』のもう1つの呼び方を教えて下さい!

A. 陰陽五行における「黄龍」なら、たぶん「匂騰」。『永代大雑集』の「五行所主図」に書いてるらしい。『陰陽道の本』icon学研を参照。

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Q.天使や悪魔はどのように数えるのでしょうか?

A. 例えば「ヨハネの黙示録」第7章1には私は4人の御使が地の四すみに立っているのを見たとあり、日本語訳ではたいてい、天使は「人」で数えられている。霊を数える時には、「七つの霊」という風に、ひとつふたつで数えられる。これは神の霊も悪霊も同じく。マグダラのマリアにとりついていた悪霊も、「七つの悪霊」と数えられてる(「マルコによる福音書」第16章9)。

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Q.三十三観音の意味を知っている方是非教えて下さい。

A.1783年に刊行された『仏像図彙』という本に書かれた、観音さまの33の姿らしい。 ここに詳しく書いていた。観音さまを扱ったお経では『法華経』iconの「普門品」というのがあって、岩波文庫版では下巻242ページのとこ。これでも、観音さまがいろんな姿に変わるという話が書かれている。

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Q.ゾンビってブードゥー教の蛇の神じゃないんですか?

A. ハイチに実在するゾンビについては、ウェイト・デイヴィス『蛇と虹』icon草思社で詳細にリポートされており、ウェス・クレイヴン監督によって『ゾンビ伝説』(原題は本と同じく『THE SERPENT AND THE RAINBOW』)として映画化もされ、この映画は私の心のベスト10にランキングされる面白さだった。ゾンビを蛇の神を語源とする説は、シェニングスの『エピソード魔法の歴史』現代教養文庫209pにある説。これには、zunbiという蛇のロアについて書かれている。しかし、デイヴィスの『蛇と虹』にはzunbiはでてこない(少なくとも、日本語訳からは読みとれない)。ただ、『蛇と虹』191pにハイチの創成神話が書かれていて、この世界は大蛇によって作られた事がかかれている。この蛇はダンバラーという叡智の神。ハイチでは、蛇はこの創造神の化身なのである。ゾンビ伝説の裏には、こうしたハイチ神話が息づいていて、詳しく知りたい方は、この『蛇と虹』や、立野淳也『ヴードゥー教の世界』icon吉夏社など読むことをオススメ。

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Q.聖書にでてくるバプテスマとはなんなのですか?

A.「洗礼」のこと。聖書に出てくるパプテスマは水に浸って行われたもので、「禊ぎ」みたいなもの。

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Q.人類の最後の時に、なんか戦いがあるようなことを聞いたのですが、その時、堕天使とかが現れて、天使とか神とかと戦うと言うのはどんな本を見たらより詳細が書かれているのでしょうか?

A.この質問は、とあるフリーのノベルの話だったが、その内容は、人類最後の戦いで戦士として目覚める、いわゆる「光の戦士」ネタの話だった。この「光の戦士」というのは、まだ世の中が世紀末前だった1980年代に流行したもので、宝島社『いまどきの神サマ』iconのパート3「前世少女と終末ブーム」などに詳しい。
 まあ。サタンが最後の審判の時にミカエルと戦う話は、『新約聖書』の『ヨハネの黙示録』にある。

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Q.死んだ後って天使になれると思いますか? どうすればなれるでしょうか‥‥?

A.人間が死後、天国へ行き、天使になれると明確に記したのは、スウェーデンのエマニュエル・スウェデンボルク(1688〜1772)という思想家。スウェデンボルクは神に導かれて霊界を探訪し、天使の暮らしを観てきた、という。その中で、人間が天界では天使となって生活しているのを見た、という。なので、スウェデンボルクの著書を熟読し、その信仰を信じきれば、死後、天使になれるような気がしてくると思う。

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Q.『魔女と魔術の事典』という本には、サタンとルシファーは別物だという事が書いていました。この辺皆さんどう思いますか?

A.サタンとルシファーは、もともとは別物。例えば『歴代誌上』第21章1に時にサタンが起こってイスラエルに敵し、ダビデを動かしてイスラエルを数えさせようとしたという記述があるが、これと同じ事が『サムエル記下』第24章1では主は再びイスラエルに向かって怒りを発し、ダビデを感動して彼らに逆らわせ、行ってイスラエルとユダとを数えよと言われたとあり、これで行くと、サタン=主(ヤハウェ)という事になる。ルシファーについては、研究室を参照せよ。

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Q.天使とはいったい‥‥何の神に仕えているのですか?

A.マジで、こんな質問がされていた。一般的に言われる天使というのは、「旧約聖書」や「新約聖書」や「コーラン」に登場する、神の御使いの事。これらは、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖典で、天使というのは、この3つの宗教で共通して信仰されている、唯一神に仕える存在。ヤハウェとかエホバとかアラーとか、デウスとか呼ばれてるやつ。

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Q.神や女神のシンボルの花を知りたいんですけど、知ってる方いますか?

A.C.M.スキナー著『花の神話と伝説』 icon八坂書房という、花にまつわる神話事典が出ている。花と神話の関連について調べるには、最適の本。

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Q.ヨアシムという天使について教えてください。

A.ヨアシムでなく、ヨアキムだったら、「ヤコブ原福音書」に登場する、イエスの祖父で、マリアの父にあたる。詳しくは『新約聖書外典』icon荒井献編/講談社文芸文庫/1600円の23〜42ページあたりに。

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Q.『Z.O.E』にジェフティという機体がでたんですが、ご存知の方いませんか?

A. 一般的なエジプト神話の神名というのは、ギリシア語読みで表現されているため、古代エジプト語で神名を表記した場合、また違った名前になってくる。「トト」というのはギリシア語読みで、「ジェフティ」が古代エジプト語読みの名前である(ただし、ヒエログリフの文字から想定した読み方なので、実際に古代エジプトでそう発音されていたかは、わからないらしい)。詳しくは、矢島文夫『エジプトの神話』ちくま文庫などを読め。

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Q.ティアマトがクロマティックドラゴンと呼ばれているのはなんでですか?

A.クロマティックドラゴンは『RPG幻想事典』によると、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のドラゴンの分類のひとつで、「ティアマト」もこれに分類されている。『D&D』の資料は持ってないので未確認だが、ネットで検索したら『トンネルズ&トロールズ』の日本版ソロプレイで、「クロマティックドラゴン」が版権にひっかかったみたいな話があがってた。そこから推理すると、『D&D』上の創作設定なんじゃないだろうか??あくまで推測だけれど。

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Q.ロンギヌスの槍の典拠。

A.キリストの脇腹を槍で突き刺したロンギヌス。4世紀頃に成立したとされる『ニコデモ福音書』に書かれたローマ兵の名で、『新約聖書外典』icon荒井献編/講談社文芸文庫の94ページに登場している。

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Q.「ヨハネの黙示録」にでてくる 七体のラッパを吹く天使を教えてくださいませんか?

A.『新約聖書』『旧約聖書』に出てくる天使の大半は名無しさん。他にも例えば、イエスが復活した時に現れた天使とかも名無しさんになってる。

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Q.エキムについてどなたかご存じないでしょうか?

A.エキムでなくエキンムだったら、『幻想世界の住人達U』icon新紀元社89〜93P参照。

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Q.ソロモンの72人の悪魔について調べているのですが文献があまり見つかりません。

A. 二見書房から『魔導書ソロモン王の鍵』iconてのがでてて、巻末に72悪魔の説明があり、たぶん普通に本屋で買える。昔は魔女の家BOOKSからも出ていたが、現在は絶版のため、私も読んだことは無い。

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Q.『デビチル炎の章』の、メルキセデクという天使について、くわし情報を教えてください。

A.『旧約聖書』「創世記」第14章18〜、「詩編」第110章4、『新約聖書』「ヘブル人への手紙」第7章9〜、『聖書外典偽典3』 icon248p〜「スラヴ語エノク書」第23章、マクレガー・メイザース『ヴェールを脱いだカバラ』icon304p「光輝の書」小聖集会・第9章362〜などを読め

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Q.熾天使や智天使の何枚もの翼は肩で押し合いへし合いしてるんでしょうか?

A.『旧約聖書』智天使「エゼキエル書」第1章4〜、熾天使「イザヤ書」第6章2〜などを読め

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Q.よく漫画やゲームなどに出る、「サリエル」のことを教えてください。

A.真野隆也『天使』icon56p、ジョン・ロナー『天使の事典』icon95p、マルコム・ゴドウィン『天使の世界』icon71pなどを読め。これらに言及されている『エノク書』は教文館『聖書外典偽典4』iconの「エチオピア語エノク書」、大天使の記述は190pにあり。

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Q.数々の発明を行ったベルフェゴールはソロモン72柱・マルコシアスの『炎のつらら』もつくったそうですね。他にはどんな物を発明したんですか?

A.江口之隆著『西洋魔物図鑑』icon33pを読め

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Q.古代や中世ののヨーロッパにおいて、北欧やケルトやギリシア=ローマの神話を用いて王や貴族が民を支配するためにプロパガンダを行った例を知りたいんですが、ご存知ないでしょうか?

A.古代ギリシアでは「神託」が重視され、時にそれによって王位が決まることも。ヘロドトスの『歴史』icon岩波文庫に、そんな話がいくつかでてくる。

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Q.『ワイルドアームズ』の「リックゴブ」について教えてください。

A.ゲーム自体はしたことないが、検索かけたら、ゴブ、リックゴブ、ゲルゴブと進化してる模様。ザク、リックドム、ゲルググ、どれもシャア専用機があるやつ。

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Q.「ミカエルの別名は摩利支天」という説、これは本当でしょうか?

A.たぶん、菊池としを『明王伝レイ』講談社が元ネタ。ちなみにこの漫画、某幸福の科学の影響を受けてる。

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Q.【悪魔の階位】
階位:  種類名    : 意味: 悪魔
1:プセウドティ        :偽神:ベルゼブブ
2:スピリトゥス・メンダキオルム:嘘の霊:ピュートーン
3:ウァサ・イニクィタティス :不正の器:ベリアル
4:ウルトレス・スケロルム   :犯罪の復讐者:アスモデウス
5:プラエスアイギアトレス   :奇跡の模倣者:サタン
6:アエリアエ・ポテスタテス  :空の軍勢:メリジム
7:フリアエ          :復讐の女神:アバドン
8:クリミナトレス :中傷者:アスタロト
9:テンタトレス・アリゲニー :悪の誘惑者、鬼人:アモン
これは悪魔の階位として正しいんでしょうか?

A.これ、フレッド・ゲティングス『悪魔の事典』icon69p表2にあるやつ。出典は、Adam McLeanの『A Treatise On Angel Magic』の中にあるらしいが、絶版らしく、確認不能。

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Q.ドラゴンを殺す人のことをなんと言うのでしょうか?ドラゴンスレイヤー?

A.『ドラゴンスレイヤー』っていえば、日本ファルコムが1984年にリリースしてヒットしたゲーム。ちなみに1981年にディズニー映画で『ドラゴンスレイヤー』って映画が公開されている。観たことないけど、魔法使いとドラゴンが戦う話らしい。というのは置いといて。
 英語版の『ニーベルンゲンの歌』では、When he slew the dragon on the hillとなっていて、「Slay」の過去形になっている。ここから、「ドラゴンスレイヤー」が生まれたのかもしれない。「Slay」は動物を屠殺することだから、意味的にしっくりくるし。ナムコの『ドラゴンバスター』だと、「ドラゴン破壊者」になる。

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Q.風の精霊かなんかでウィンデーネっていうやついませんか?

A.検索すると、水の精霊であるundineをウィンディーネと読んでることがあるけど、よくわからない。ドイツ語事典で見るに、「un」の発音は「ウン」になってるので、「ウィン」と読むことは、有得ないと思うのだが。1987年に山岸凉子が「ウィンデーネ」という漫画を書いてるので、その影響なのかもしれない。

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Q.ホムンクルスはフラスコが割れると死ぬのでしょうか? 生きている間はなに食べてるんでしょう? 男性だけなんですか?

A.ホムンクルスが血を必要とするのは、培養の過程において。『幻想世界の住人たち』新紀元社で「他の方法で造ったホムンクルス」というのがあるが、これはジェニングス『エピソード魔法の歴史』現代教養文庫に書かれている話で、こちらでは「動物のチンキ」という意味不明なものや、果実を食っている。『幻想世界の住人たち』が参考にしてる渋沢龍彦『黒魔術の手帖』iconでは、このホムンクルスのあるものが成人に達すると、これらの巨人になったり、一寸法師になったりするのだからとあり、巨人が文字通りの巨人だったら、フラスコに入らないだろうと思ったりした。ジェニングスの方は『幻想世界の住人たち』にも書いてるけど、男女ペアで生まれてくるという。

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Q.プラトンの「クリティアス」が出典で有名なお馴染みのオリハルコン。よく聞く「重力を遮断して飛行する」という説は一体何が出典なのでしょう?

A. ムー関係で調べてみた。ムーブックス『超文明』学研によると、イギリスの神智学者(マダム・ブラバツキーの一派)スコット・エリオットと、アメリカの眠れる予言者エドガー・ケーシーのリーディングに出てくるそうな。

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Q.カンボジアの「クルックメール」と呼ばれる祈祷師とは?

A.「Kru Khmer」で検索したら、「Traditional Medicine」伝統的な医学またはまじないと出てきた。Khmerはカンボジアを指す言葉。Yahoo!AZIAあたりで検索するべし。

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Q.龍に呑み込まれながらもそのお腹の中で十字を切り、龍のお腹を破裂させ、 自身は傷ひとつなく出てきたという聖女を教えてください。

A. 聖マルグリット(マルガリータ)。バーバラウォーカーの『神話・伝承事典』iconに項目があった。 学研の『キリスト教の本』iconでは、「聖マルガレタ」になってた。下巻55p

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Q.「バールベリト」という悪魔のことを詳しく知りたいんですが。

A. バールベリトは『土師記』第8章33に出てくる、シケムの神。『土師記』のこのあたりは、バール神について言及されているので、興味があれば一読をオススメ。

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Q.「イルク」という名前を調べています。

A. たぶん、『ロードス島戦記』の風の精霊。

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Q.クリファーの英語のつづりを教えてください。
1iバチカル:無神論
2iエーイーリー:愚鈍
3iシェリダー:拒絶
4iアディシェス:無感動
5iアクゼリュス:残酷
6iカイツール:醜悪
7iツァーカブ:色欲
8iケムダー:貪欲
9iアィーアツブス:不安定
10iキムラヌート:物質主義

A.これの情報ソースは、山北篤『魔法事典』118pだが、その出典がわからぬ。調査続行中。

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Q.「悪魔との契約」の方法知ってる方、いられませんでしょうか?紙に書いてサインするのかそれとも誓いをたてるのか・・・。ぜんぜんわかんないんです;

A.契約は「誓い」と「サイン」、両方で行われる。「誓い」はもちろん、キリストを否定し、悪魔に身を捧げるという「誓い」。「サイン」の方は、1643年にフランス・ルーダンで起きた所謂「ルーダンの悪魔憑き事件」の時に、悪魔と契約したちされて告発された神父が交わしたという、悪魔との契約書が今も残ってるらしい。それには、サタン、ベルゼブブ、ルシファーなどのサインが書かれている。もっとも、「契約」という概念は、『旧約・新約聖書』が神との契約の書であることのパロディであり、それをこと細かく説明してるのは、教会側の人間だ。たとえばトマス・アクィナスの『神学大全』でも、あらゆる魔術的行為は悪霊に由来する。すなわち彼らと取り交わす契約に支配される限りと述べられている。ちなみに「契約」と「召喚」の違いは、「契約」は神を否定し、悪魔に使えることによって力を得るものですが、「召喚」は神の名のもとに悪魔を呼び出し、神の名で脅して悪魔を従えさせようとすること。この場合、神はもちろん「在りて在るもの」になるが。

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Q.妖精は、悪魔になるには善良すぎて、天使になるには邪悪すぎる存在なのですか?

A.これはW.B.イェイツが書いてる説で、『ケルト妖精物語』iconちくま文庫25pに救われるほど良くも無いが、救われぬほど悪くも無い堕天使とあり、妖精=堕天使説を語っている。でも私的にはあまりこの解釈は好きで無くて、井村君江も『ケルト妖精学』icon19pで、6つある妖精の源のひとつとしながらも、キリスト教思想が入ってからのものとして、論旨から外している。

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Q.新約聖書『ヨハネ黙示録』の、「海から一匹の獣が上がってきた。10角7頭、10冠、豹に似ていて、足は熊のよう、口は獅子。赤竜に力と権威を貰った」この獣と、「もう一匹の獣が地から登ってきた。子羊のような角が二本。竜のように物を言い、獣のように権威を振るった。」という獣。これらはなんなんでしょうか?

A.これと同じものが『ダニエル書』にも第7章あたりに書かれていて、ここでも海から上がってくる。第1は獅子のようで、鷲の翼をもってるもの。第2は熊。第3は豹に4つの翼。第4の獣が、10の角を持ったやつ。この4つの獣はこれからおこる4つの国の王で、第4の王は全世界を統合し、それを10人の王に分けて統治させる。しかし、審判が下され、獣は滅び、国々は聖徒たる民のものとなり、永遠の国が訪れる、という話。 一般的に、この黙示録の獣は、「アンチキリスト」の象徴と解釈されている。そのため、アレイスター・クロウリーなんかも、自分を「獣」にみたてていた。

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Q.ギリシャ神話のクロノスは、何神なんですか?

A.『イシスとオシリスについて』岩波文庫32、クロノスKronosとは「時Chronos」のアレゴリーであるとあるけど、注釈には単なる語呂合わせとされていたりする。ここではピュタゴラス派と関係ありそうな気配。 クリュシッポス『初期ストア派断片集3』icon京都大学学術出版会によれば、ピロデモス『敬虔について』にはクロノスは河の流れであるとか、ヘシオドス『神統記』の古注には生み出されたもののそれぞれを混ぜ合わせ(クラーン)、雄と雌を交わらせることから名づけられたとか、神々のうちで最初に決断(クリシス)におもむいたためとか、いくつか諸説が。 キケロ(BC.106〜43)も『神々の本性について』で彼はクロノスと呼ばれるものであり、これはクロノスすなわち時の間隔と同じなのであるとか。紀元前後頃には、ヘシオドス『神統記』を自然哲学的に解釈しようという試みのひとつとして、「クロノス=時の神」という発想が出てきていた模様。ちなみにオルフェウス教におけるクロノスについては、レナル・ソレル『オルフェウス教』icon文庫クセジュにチラホラ、載っている。

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Q.アニメ&マンガ『鋼の錬金術師』に出てくる、「七つの大罪」について教えていただけないでしょうか?

A.別表参照。

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Q.魔道書等、本関係の名前と詳細を。

A.魔道書に関しては、いずれきちんとまとめページを作る予定。とりあえず、『The Testament of Solomon』、ソロモンが主人公の聖書。いろんな悪魔がでてくる。『Discoverie of Witchcraft』と『 Pseudomonarchia Daemonum』、ソロモンの72悪魔と同じものが。『創造の書(イェツイラー)』『光輝の書(ゾハル)』がカバラの基本文書です。『高等魔術の教理と祭儀』はエリファス・レビ 『法の書』はクロウリーがエイワスから授かった書。『アブラメリンの書』はグリモアで、方陣を使って悪魔の力を使う書。』『薔薇十字の名声』はローゼンクロイツの基本資料。『ホノリウスの書』はグリモアで、有名な悪魔を召喚する書。『アルマデルの書』はソロモン系グリモアで、天使召喚書。『喚起魔術の実践』はフランツ・バートンの魔術書。『オカルト哲学』はアグリッパの魔術書。『メイガス』はフランシス・バレットの魔術書。『ピラミッドの哲人』『グラン・グリモア』『黒い雌鳥』このへんはグリモア、詳細調査中。『アラディア』はジプシーの伝承の書、ルシファーとディアナが兄妹とか書かれてる。『喜びの書』はオースティン・スペアの魔術書、ケイオス魔術の基本資料かも。『サタニック・バイブル』は悪魔教会のラヴェイの聖書で、黒ミサの実践法が。
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Q.七大天使(ミカエル、ガブリエル、ラファエル等々)って、天使9階級でいうところのどこに属するんでしょうか?

A. まず、正典に出てくる天使は、ガブリエル(『ダニエル書』、各福音書、『コーラン』)とミカエル(『ダニエル書』、『ヨハネ黙示録』)のみ。これにラファエル(『トビト書』)を加えた3人のみが、カトリックでは公認天使として認められている。そのため、偽ディオニュソス『天上位階論』(上智大学中世思想研究所訳『中世思想原典集成3』icon収録)にも、ガブリエルとミカエルしか、天使は出てこない。しかも、一言ずつのみ
 ガブリエルは第8章の中階級の解説に出てくるので、主天使か力天使か能天使のどれかにあたると思いきや、ケルビムとの関連で出てくるため、智天使とも捉えられなくもなく、かなり曖昧。もちろんこれは、『ダニエル書』を根拠としてるためなのだが。ミカエルは第9章に「ユダヤ人の大天使」とあるので、完璧に大天使だ。これは、同じく『ダニエル書』に「大天使」と称されているのによっている。
 『天上位階論』では、「権勢(権天使)」、「大天使」、「天使」という神の神秘を人間に開示する階級は互いに分担し合って人間の位階を司るのであるが、それは、神への上昇と還帰、神との交わりと合一が階級に応じて生起するためなのであるという。はやい話、「大天使」とは、例えばマリアに受胎告知を行ったガブリエルのように、直接的に人間と接し、導く、いわば活動部隊の事なのである。
 まあ。『天上位階論』の階級は、聖書の記述から強引に作ったものなので、矛盾など多くてあたりまえと思う。私的な考えでは、『天上位階論』は神学書であって、楽しい天使図鑑では無い。実際、簡単に理解できる内容ではない。偽ディオニュソスさんは位階について、位階とは、できるだけ神に似たものになるところの、また神から自分に与えられた照明に応じ自分の能力に従って神を模倣すべく上昇するところの聖なる秩序であり、知識であり、活動であると、神学的システムとしての位階を語っており、どの天使がどの階級にあたるかは、まったく考えてない。位階ってのは、あくまで神学的システム論で、グループの分類ではない、と私は考えている。神話サイトの多くが、位階をグループ分類と考え、どこにどの天使が当てはまる?ってとこばかり注目され、キャラクター性が重視されているが‥‥。

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Q.真野隆也『天使』の「創造の天使」たちとは?

A.天地創造に先駆けて生まれた天使は『ヨベル書』(『聖書外典偽典4』icon収録)にあるけど、具体名が無い。ずっと謎だったが、最近になって発見した。これは、トリテミウスの『De Septem Secundeis』ではないか。ずっと、聖書外典偽典だと思ってたので、みつからなかったわけだ。この書の中で、七大天使(Orifiel、Anael、Zachariel、Raphael、Samuel Gabriel、Michael)は、世界の初めから存在したと書かれている。



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